タイトルはともかく、まずはこのデッキリストを見て欲しい。


4 《朽ちゆくヒル/Putrid Leech(ARB)》
3 《巣の侵略者/Nest Invader(ROE)》
4 《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax(ALA)》
4 《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf(ARB)》
2 《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》
2 《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon(ALA)》

4 《稲妻/Lightning Bolt(M10)》
2 《終止/Terminate(ARB)》
4 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse(ARB)》
4 《荒廃稲妻/Blightning(ALA)》
2 《狂乱のサルカン/Sarkhan the Mad(ROE)》

4 《野蛮な地/Savage Lands(ALA)》
3 《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit(M10)》
2 《根縛りの岩山/Rootbound Crag(M10)》
4 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》
4 《怒り狂う山峡/Raging Ravine(WWK)》
2 《森/Forest(ZEN)》
3 《山/Mountain(ZEN)》
3 《沼/Swamp(ZEN)》

サイド
4 《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》
4 《強迫/Duress(M10)》
4 《破滅の刃/Doom Blade(M10)》
2 《精神腐敗/Mind Rot(M10)》
1 《消耗の蒸気/Consuming Vapors(ROE)》


去る5/3にGPT仙台が行われたのだが、このデッキリストは私がそこで使用したもの。
見ての通りジャンド。
だが、これにはエルドラージ覚醒の新カードが3種類使用されている。

まず一枚目はサイドの《消耗の蒸気/Consuming Vapors(ROE)》。
これはグリクシスコンで見かける《ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle(ZEN)》やバントビートなど、主に少数の強力クリーチャーで攻めてくるデッキに対してサイドインするカード。
二枚以上は必要ないので、一枚にしてある。

そして二枚目が《狂乱のサルカン/Sarkhan the Mad(ROE)》。
ROE発売当初の評価こそ低かったものの、このカードを使用したジャンドが大きめの大会で上位に入賞して以来、そのシングルカード価格が高騰しているカードだ。
ジャンドでは主に2つめの能力を中心に使用することとなる。

最後三枚目は《巣の侵略者/Nest Invader(ROE)》。
このデッキリストは前回GPT仙台において使用したジャンド(http://85872.diarynote.jp/201004120237081524/)に少し手を加えたもので、これはそのときは《不屈の自然/Rampant Growth(M10)》となっていたスロットに変わって投入されたカードだ。
今回《狂乱のサルカン/Sarkhan the Mad(ROE)》を使用するに当たって《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon(ALA)》と《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》を一枚ずつ抜いている。
これによりクリーチャー数が不足してしまい、サルカンの能力が使いにくくなるのではないか?という懸念から、似たような役割及びマナコストの《不屈の自然/Rampant Growth(M10)》と入れ替わる形で採用された。

この新たなるデッキで出た二度目のGPT仙台だったが、結果から書くと1-2ドロップという残念な結果に終わっている。
内訳は青緑エルドラージに一勝、ジャンド、青緑召喚の罠に一敗ずつ。

本題のサルカンであるが、この大会において何度が使用された。

一度目は同系戦で。
雑魚クリーチャーをドラゴンに変身させられたのはいいのだが、本人はパルス、ドラゴンは終止にてお亡くなりになった。
その後クリーチャーを引けず、結果このゲームは敗北に終わった。

二度目は同じマッチの二本目。
完全な消耗戦で、お互い場に全くクロックが無くなり、ハンドから出すこともできないという状態から引いてきた。
もちろん一番上の能力を使用したのだが、《精神腐敗/Mind Rot(M10)》がめくれて愕然としたのをよく覚えている。
このゲームは相手が以降まともに何も引けなかったこともあり、勝利した。

三度目は青緑召喚の罠にて。
《召喚の罠/Summoning Trap(ZEN)》にてこちらのターンの戦闘中に出てきたエムラクールをドラゴンへと格下げした。
返しで殴られ死亡したものの、次ターンにトップデッキした《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》にて相手の《ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle(ZEN)》も強引に突破しこのゲームは見事勝利。


これらの結果を見ると、サルカン強いんじゃないかと思えるかもしれない。

だが、これらの試合はよく考えると

サルカンが《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》でもおそらく同じ結果になっているか、あるいはもっと早くにゲームが終わっている。

最後のエムラクールを処理した試合ですら、《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》で直接ダメージを与えていけば勝っていただろう。

何が言いたいかというと、サルカンはこの強力な《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》を押しのけてまでして入れるべきカードなのかということだ。

大会終了後、フリーで同系戦を何度か繰り返してサルカンをプレイした。
しかし、その全てでサルカンが《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》だったとしても結果は変わっていなかった。

そもそも《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》よりサルカンのほうがよいという場面が現スタンでは

・《ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle(ZEN)》と合い打ちが取れるクリーチャーを用意できる
・《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》と異なり《地震/Earthquake(M10)》で死ににくい

ぐらいしか思いつかない。
一番目の状況では直接ライフを狙いにいける《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》でもいい場合は多いだろう。
二番目の状況はおそらく赤単と当たった場合のことを想定しているが、対赤単でメインで5マナも払ってドラゴン生成なんてことをしていたらあっさり負けるだろう。

ならば《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》を抜かずに他のカードを抜けばいいじゃないかと思うかもしれないが、ジャンドの5マナ域以上のクリーチャーカードはこれと《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon(ALA)》のみであり、さらにサルカンはこれら二つとシナジーを形成している。つまり、うかつに抜くに抜けない状況なのだ。
4マナ以下のカードを抜くとしても(マナカーブが汚なくなるのでやりたくないが)、まずは《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》を増やすだろう。
《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor(WWK)》を処理したいといった特殊な事情でもない限りは、5マナ域が《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》4枚では足りないといった場合ぐらいでしか投入すべきでないと、個人的には思っているぐらい。

ジャンドで使用する目的でサルカンの3000円程度での高額での購入を検討している方々は、まずは手元の《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(M10)》をフルに試してみて欲しい。

コメント

AKKA
2010年5月6日1:48

いうても、ギャンコマは4枚から構築スタートしてるんでねw

遊生
2010年5月6日16:59

同じくギャンコマ4は鉄板なんでねw

さわけん
2010年5月6日22:11

むしろ、ジャンドの固定パーツから語るまである

Willow
2010年5月6日23:11

ここでいぜっと氏による「血編み髪は弱い」というセンセーショナルな特集記事が組まれるんですか?わかりません!><

dds666
2010年5月6日23:30

カスの侵略者とレンジャーについても語ってください!

サルカンは1枚だけ入れてたまたま都合のいい時だけ引いてたまたま強い、みたいな動きするのが一番強い気がする。

いぜっと@オルゾフ組
2010年5月7日0:39

>AKKAさん
ギャンコマ強いですよね~

>遊生さん
鉄板なんですか・・・
恐れ入ります

>亡骸さん
確かに

>柳さん
ジャンド考察シリーズ作ってみるかw

>dds666さん
カスの侵略者は今回語ろうと思っていたのだが、諸事情により見送りとなった。
なので、また語るかもしれない。

サルカンはレジェンドってのが1枚差しの理由にもなりますね。

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