【ドラフト】NPHの主要アーキタイプへの影響
2011年5月19日 Magic:the GatheringNPH以前にはアーキタイプと呼べるものがいくつか存在していましたがその中でも
・金属術
・感染
・恐竜
の三つは人気があり多くのプレイヤーに親しまれてきたアーキタイプ。
NPHの加入はこれら三つにどのように作用したか考察します。
・金属術
新たなるファイレクシアの名前が示す通り、ミラディン陣営のキーワード能力である金属術はほとんどこのエキスパンションには収録されていません。
このキーワード能力を持つカードはレアとアンコモンにわずかに存在するのみで、もはやアーキタイプとして成立するか怪しいという見方もあるでしょう。
しかしながらアーティファクトのセットに占める割合そのものはあまり変動していないので、金属術の達成という意味ではそこまでの影響はありません。
むしろコモンの有色アーティファクトクリーチャーサイクル(《磁器の軍団兵/Porcelain Legionnaire(NPH)》等)や魂喰いサイクルに代表される優秀アーティファクトクリーチャーや接合者サイクルの登場により、図らずとも金属術達成しているという光景はよく見られます。
結局のところこれまで通り金属術と書いてあるカードは有用なままなのです。
これまでと異なるのは《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》のようなカードから金属術というアーキタイプを意識してピックを行うことがなくなったという点。
2パック目、3パック目で出現する金属術カードは意図せずとも勝手にデッキに入ってくる可能性すらあります。
あまりに非アーティファクトスペルばかりピックしているとさすがに《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》のようなカードはピックされなくなるでしょうが、前述の新たなるファイレクシアの金属術達成に役立つアーティファクトクリーチャー達は決してこのキーワード能力を無視できる存在にはしていません。
包囲戦、傷跡で登場するであろう金属術の強力カードをアテにできるという点において、序盤からアーティファクトをかき集めるというアーキタイプ「金属術」としての戦略は今なお有効だと思います。
例え新たなるファイレクシアでのアーティファクトに金属術というキーワードが含まれていなくとも、それらには金属術達成の助けとなるという付加価値が存在するということを忘れずにピックしましょう。
・感染
感染というアーキタイプもこれまた環境初期から存在する由緒正しきアーキタイプです。
包囲戦ではより重く、そしてより強力な感染クリーチャーが出現しその戦略に若干の変動はありました。緑と黒だけでなく、白にも感染クリーチャーは出現しました。
しかし基本部分の「感染により実質パワー二倍」という強みを生かしたテンポビートダウンデッキという部分は変わりませんでした。
新たなるファイレクシアでは感染クリーチャーはついに五色全てにその勢力を広げました。
これはこのアーキタイプにとって一見喜ばしき事態ですが、実はそうでもありません。
なぜなら感染のメインカラーであった緑と黒の感染持ちクリーチャーが大幅に弱体化しているからです。
《ぎらつかせのエルフ/Glistener Elf(NPH)》、《ヴィリジアンの背信者/Viridian Betrayers(NPH)》という緑コモン感染クリーチャーはそれまでの《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》や《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》と比べると大幅に弱体化していると言えるでしょう。
黒はコモンでは《毒の屍賊/Toxic Nim(NPH)》のみであり、質も頭数も酷いことになっています。
今回加わった《剃刀の豚/Razor Swine(NPH)》や《荒廃の工作員/Blighted Agent(NPH)》は強力なカードですが、感染クリーチャーを多く集めなければいけないというこのアーキタイプにおいてはこの色で以後の包囲戦、傷跡の2パックでこの色の感染持ちが拾えないということは大きなデメリットになります。
結局感染というアーキタイプを意識するならば黒と緑のいずれか一方はやらざるを得ないのではないでしょうか。できることなら《脊柱噛み/Spinebiter(NPH)》、《シェオルドレッドの刈り取るもの/Reaper of Sheoldred(NPH)》のような黒か緑の強力感染クリーチャーから入っていきたいところです。
もうひとつ、感染にとって辛いのはファイレクシアマナの存在。
ライフを攻められないこのアーキタイプとの対戦では、ファイレクシアマナは好きなだけライフで支払うことが可能なのです。
例を一つ上げれば、《まばゆい魂喰い/Blinding Souleater(NPH)》は感染相手は3マナ1/3で起動にコストのいらない超強力なタッパーとして君臨するのです。
・恐竜
傷跡で《最上位のティラナックス/Alpha Tyrranax(SOM)》が安く拾えることを利用したこのアーキタイプは包囲戦での《六角板のゴーレム/Hexplate Golem(MBS)》の登場によりさらに組みやすくなりました。
お互いクリーチャーを出し続ける限りはデカいほうを出したほうが勝つというシンプルな理論の下に成り立つこのアーキタイプは新たなるファイレクシアで強化されたと私は考えます。
このアーキタイプの弱点は、シナジーと呼べるものが存在しないため綺麗に組まれた金属術や感染には勝てないというものでした。
金属術と感染がそのカード同士の相互作用によって1+1=3以上になるようなデッキだとすれば、このアーキタイプは常に1+1=2にしかなりません。
しかし今やその金属術と感染というアーキタイプはそのシナジーを前提とした構築が困難になっています。
新たなるファイレクシアはジナジーを前提としないカードが多いので、相対的にこのアーキタイプをパワフルなものにしています。
「とりあえず迷ったらこのアーキタイプ」というぐらいの立ち位置にはいる感じがします。
・金属術
・感染
・恐竜
の三つは人気があり多くのプレイヤーに親しまれてきたアーキタイプ。
NPHの加入はこれら三つにどのように作用したか考察します。
・金属術
新たなるファイレクシアの名前が示す通り、ミラディン陣営のキーワード能力である金属術はほとんどこのエキスパンションには収録されていません。
このキーワード能力を持つカードはレアとアンコモンにわずかに存在するのみで、もはやアーキタイプとして成立するか怪しいという見方もあるでしょう。
しかしながらアーティファクトのセットに占める割合そのものはあまり変動していないので、金属術の達成という意味ではそこまでの影響はありません。
むしろコモンの有色アーティファクトクリーチャーサイクル(《磁器の軍団兵/Porcelain Legionnaire(NPH)》等)や魂喰いサイクルに代表される優秀アーティファクトクリーチャーや接合者サイクルの登場により、図らずとも金属術達成しているという光景はよく見られます。
結局のところこれまで通り金属術と書いてあるカードは有用なままなのです。
これまでと異なるのは《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》のようなカードから金属術というアーキタイプを意識してピックを行うことがなくなったという点。
2パック目、3パック目で出現する金属術カードは意図せずとも勝手にデッキに入ってくる可能性すらあります。
あまりに非アーティファクトスペルばかりピックしているとさすがに《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》のようなカードはピックされなくなるでしょうが、前述の新たなるファイレクシアの金属術達成に役立つアーティファクトクリーチャー達は決してこのキーワード能力を無視できる存在にはしていません。
包囲戦、傷跡で登場するであろう金属術の強力カードをアテにできるという点において、序盤からアーティファクトをかき集めるというアーキタイプ「金属術」としての戦略は今なお有効だと思います。
例え新たなるファイレクシアでのアーティファクトに金属術というキーワードが含まれていなくとも、それらには金属術達成の助けとなるという付加価値が存在するということを忘れずにピックしましょう。
・感染
感染というアーキタイプもこれまた環境初期から存在する由緒正しきアーキタイプです。
包囲戦ではより重く、そしてより強力な感染クリーチャーが出現しその戦略に若干の変動はありました。緑と黒だけでなく、白にも感染クリーチャーは出現しました。
しかし基本部分の「感染により実質パワー二倍」という強みを生かしたテンポビートダウンデッキという部分は変わりませんでした。
新たなるファイレクシアでは感染クリーチャーはついに五色全てにその勢力を広げました。
これはこのアーキタイプにとって一見喜ばしき事態ですが、実はそうでもありません。
なぜなら感染のメインカラーであった緑と黒の感染持ちクリーチャーが大幅に弱体化しているからです。
《ぎらつかせのエルフ/Glistener Elf(NPH)》、《ヴィリジアンの背信者/Viridian Betrayers(NPH)》という緑コモン感染クリーチャーはそれまでの《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》や《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》と比べると大幅に弱体化していると言えるでしょう。
黒はコモンでは《毒の屍賊/Toxic Nim(NPH)》のみであり、質も頭数も酷いことになっています。
今回加わった《剃刀の豚/Razor Swine(NPH)》や《荒廃の工作員/Blighted Agent(NPH)》は強力なカードですが、感染クリーチャーを多く集めなければいけないというこのアーキタイプにおいてはこの色で以後の包囲戦、傷跡の2パックでこの色の感染持ちが拾えないということは大きなデメリットになります。
結局感染というアーキタイプを意識するならば黒と緑のいずれか一方はやらざるを得ないのではないでしょうか。できることなら《脊柱噛み/Spinebiter(NPH)》、《シェオルドレッドの刈り取るもの/Reaper of Sheoldred(NPH)》のような黒か緑の強力感染クリーチャーから入っていきたいところです。
もうひとつ、感染にとって辛いのはファイレクシアマナの存在。
ライフを攻められないこのアーキタイプとの対戦では、ファイレクシアマナは好きなだけライフで支払うことが可能なのです。
例を一つ上げれば、《まばゆい魂喰い/Blinding Souleater(NPH)》は感染相手は3マナ1/3で起動にコストのいらない超強力なタッパーとして君臨するのです。
・恐竜
傷跡で《最上位のティラナックス/Alpha Tyrranax(SOM)》が安く拾えることを利用したこのアーキタイプは包囲戦での《六角板のゴーレム/Hexplate Golem(MBS)》の登場によりさらに組みやすくなりました。
お互いクリーチャーを出し続ける限りはデカいほうを出したほうが勝つというシンプルな理論の下に成り立つこのアーキタイプは新たなるファイレクシアで強化されたと私は考えます。
このアーキタイプの弱点は、シナジーと呼べるものが存在しないため綺麗に組まれた金属術や感染には勝てないというものでした。
金属術と感染がそのカード同士の相互作用によって1+1=3以上になるようなデッキだとすれば、このアーキタイプは常に1+1=2にしかなりません。
しかし今やその金属術と感染というアーキタイプはそのシナジーを前提とした構築が困難になっています。
新たなるファイレクシアはジナジーを前提としないカードが多いので、相対的にこのアーキタイプをパワフルなものにしています。
「とりあえず迷ったらこのアーキタイプ」というぐらいの立ち位置にはいる感じがします。
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