M12ドラフト個別評価&点数-緑-
2011年8月26日 Magic:the GatheringM12のドラフト個別評価。第五回は緑です。
・コモン
・アラクナスの蜘蛛の巣/Arachnus Web 7.5
緑の唯一の除去と呼べるカード。
苦手とする大抵のシステムクリーチャーにはこれで対処できるでしょう。
パワー4以上のクリーチャーには効きませんが、そのクラスのサイズを持つクリーチャーは戦闘に参加するクリーチャーばかり。
そういったクリーチャーは緑の得意とするファッティでサイズ勝負による殴り合いを仕掛ければよいだけなので特に気にならないでしょう。
・大いなるバジリスク/Greater Basilisk 7.0
5という高いタフネスにより、大抵の除去に対して耐性があります。
接死まで持つこのクリーチャーをサイズで上回るクリーチャーはほぼ存在しないので、地上はがっちり固められるでしょう。
また、接死という能力は攻撃時には擬似的回避能力として機能します。
このクリーチャーをブロックにより破壊しようとする場合、大抵二体以上のクリーチャーでのブロックが必要となりますが、《歯止め/Stave Off(M12)》のようなスペルがない限り、接死によりほぼ確実にブロックされたクリーチャーを破壊することが可能です。よってそう簡単にブロックされることはないでしょう。
もちろんタフネス4のクリーチャー単品で止めることも不可能なので、《アンフィンの殺し屋/Amphin Cutthroat(M12)》や《大蜘蛛/Giant Spider(M12)》にも強いクリーチャーです。
難点としては5マナのクリーチャーにしてはパワーが3と低いこと。
飛行クリーチャーとの殴り合いの状況になるとダメージレースで不利になってしまいあまり役に立ちません。
飛行クリーチャー対策は怠らないようにしましょう。
・大蜘蛛/Giant Spider 7.5
基本セット唯一の皆勤賞。
4マナ2/4というサイズに加え到達まで持つので大抵のクリーチャーは止まります。守るクリーチャーとしては最高クラスの性能を持つクリーチャーです。
しかし殴るクリーチャーとしてはパワーが2しかないのは心細いので、他に殴り役は用意できるようにしましょう。
主に5マナ以降の巨大クリーチャーへの繋ぎ役として活躍するクリーチャーなので、これらファッティのサイズ勝負に持ち込みたいデッキでは是非とも取っておきたいクリーチャーです。
・回収/Reclaim 3.0
墓地から文字通りなんでも回収できるカードですが、手札ではなくライブラリートップに戻すのでアドバンテージは失われます。いくら軽いとはいえ使いたくありません。
《炎破のドラゴン/Flameblast Dragon(M12)》のような強力レアが取れているときなら、それを再び回収する手段としてサイドボードとして取っておく可能性はあります。
・隠れ潜む鰐/Lurking Crocodile 7.0
狂喜できれば3マナにして3/3と立派な戦力になります。
この環境に大量にいるパワー2の連中に一方的に勝てるこのサイズは貴重。
島渡りを持っているので青相手にはかなり強力なクリーチャーです。
・ガラクの仲間/Garruk’s Companion 7.0
2マナ3/2トランプルは十分強力なのですが、色拘束はネック。
これを2t目に出すためには森を10枚以上は入れるようにしたいところです。
トランプルによりダメージを通しやすいため、狂喜との相性は抜群です。
同色の《隠れ潜む鰐/Lurking Crocodile(M12)》はマナカーブ的にも組み合わせたいクリーチャー。
また、トランプルは強化オーラとの相性も抜群。
《トロール皮/Trollhide(M12)》はよき相棒となるでしょう。
・帰化/Naturalize 5.0
基本的にはサイドボードカード。
割るエンチャントかアーティファクトがあれば有用、なければ不要というはっきりとしたカードですが、オーラが溢れる環境なのでスロット埋めとしてメインにいれておいてもいいカードだとは思います。
・巨森を喰らうもの/Vastwood Gorger 6.5
環境が速いということもあり、《不屈の自然/Rampant Growth(M12)》や《マナリス/Manalith(M12)》といったマナ加速から速やかにプレイしたいクリーチャーです。
一体で場を制圧しきるという程度のものでもないので、アンコモン以上のこのあたりのマナ域の強力クリーチャーが取れなかったとき用の保険としてとっておくとよいでしょう。
・剛力化/Titanic Growth 5.5
ほぼ戦闘を一方的にできるコンバットトリックなのはいいのですが、テンポを重要視される環境柄2マナが重く感じられます。《送還/Unsummon(M12)》などで妨害されると目も当てられません。
クリーチャー強化はこんなものに任せず、オーラに任せるべきだと思います。
・垂直落下/Plummet 6.5
飛行の苦手な緑の飛行対策。
大抵のデッキに飛行クリーチャーは一枚ぐらいは入っているので、とりあえずメインに1枚ならいれておいてもよいと思います。
相手が白か青なら2枚以上取れている場合はサイド後増量しましょう。
特にアンコモン以上の飛行を持つクリーチャーに強力なものが多いので、それらに対処できるこのカードは便利でしょう。
・聖なる狼/Sacred Wolf 6.5
呪禁によりオーラと相性が良いので、オーラ戦略を取る際にはピックしておきたいカード。
低いタフネスを補える《トロール皮/Trollhide(M12)》と《神聖なる好意/Divine Favor(M12)》がお勧めですね。
オーラがなくともスペルによる除去を受け付けないので、赤や黒相手の相打ち要員としては確実性が高いクリーチャーです。
・トロール皮/Trollhide 7.0
一旦付いてしまえば火力による除去はほぼ受け付けなくなるので、特に赤相手に強力なオーラ。
2t目《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear(M12)》から3t目これ装着で勝てるゲームもしばしば。
とはいえ所詮はオーラ。
ゆえにバウンスや《平和な心/Pacifism(M12)》といった非ダメージ系除去には弱いのですが、そのリスクを冒しても使用する価値のあるカードの一つだと思います。
・濃霧/Fog 2.0
カード一枚使ってやるにはあまりに効果が薄すぎるので、デッキに入れたくはありません。
こんなカードを使わなくても済むようなピックを心がけるようにしましょう。
・不屈の自然/Rampant Growth 7.5
このカードは緑をやる上においての鍵となるカードだと思います。
環境は序盤からクリーチャーをずらずら並べてビートダウンを行う傾向にあります。
緑の得意とする高マナ域でのファッティによるサイズ差勝負に持ち込むには、それらに押しきられる前に速やかにファッティを出す必要がありますが、このカードはその戦略を支える一枚です。
2t目これから3t目《大蜘蛛/Giant Spider(M12)》で守りを固めるというのは緑においての常套戦術。
また、好きな基本地形をサーチできるこのカードがあれば多色化が容易になります。
緑では行えないクリーチャー除去を求めてタッチ赤で《火葬/Incinerate(M12)》や《火の玉/Fireball(M12)》、タッチ黒で《破滅の刃/Doom Blade(M12)》という戦略はよく行われます。
・豊潤な収穫/Bountiful Harvest 1.0
「ただライフゲインするだけのカードは弱い」というのはマジックの定説。
もちろんM12ドラフトにおいても例外ではありません。
・暴走するサイ/Stampeding Rhino 6.5
5マナ4/4というマナレシオに加えトランプルも持つので攻防に渡って活躍します。
しかし同じく5マナ域、特にアンコモン以上に強力なライバルが控える環境なのでできることなら使用したくないクリーチャーでもあります。
アンコモンやレアに恵まれなかったとき用のクリーチャーという位置づけ。
・斑の猪/Brindle Boar 6.0
中途半端なサイズに中途半端な能力。
本来クリーチャーが優秀であるはずの緑においてこの能力は残念であると言わざるをえません。
一応殴り合いになったときにはそれなりに役に立つクリーチャーなので、このあたりのマナ域のクリーチャーが不足しているようならデッキに入るでしょう。
これに強化オーラをつける場合、レスポンスでこれを除去されそうになっても最悪4点ライフを得られるのでちょっと得した気分になれるかも。
・ラノワールのエルフ/Llanowar Elves 7.5
緑の得意とするマナブースト。
これが取れているときは2t目に3マナ出るという他に無い最大の利点を生かすためにも3マナ域のクリーチャーは充実させたいところです。
ただ、問題は緑のコモンにはそういったクリーチャーがほぼ存在しないこと。
なので他の色から集めてきましょう。
コモンでは《空回りのドレイク/Skywinder Drake(M12)》、《ベナリアの古参兵/Benalish Veteran(M12)》が攻撃的なクリーチャーとして特にお勧めです。
・林間隠れの斥候/Gladecover Scout 4.0
いくら呪禁持ちとはいえ1マナ1/1では採用はしたくありません。
素のカードパワーがあまりに低すぎます。
・ルーン爪の熊/Runeclaw Bear 7.0
高速環境M12において序盤を支える貴重な戦力。
緑という色の特性上多くの場合相打ちになることが多いと思います。
《ガラクの仲間/Garruk’s Companion(M12)》と異なりシングルシンボルで序盤に出しやすいこのクリーチャーは替えが効かないので、なるべく早めに確保しておきましょう。
・アンコモン
・秋の帳/Autumn’s Veil 3.0
他の色別対策カードと比べると随分弱いカード。
除去と打ち消しというピンポイントにしか役に立たないカードなので、例え色が合っていたとしてもあまりサイドインされることはないと思われます。
もちろん相手がそれらの類のカードを多用しているときにはその限りではありませんが。
・狩人の眼識/Hunter’s Insight 5.0
《予言/Divination(M12)》と同じ3マナをかける以上できれば3枚以上カードを引きたいところ。
が、そもそもそんなにカードが引けるような状況ならこのカードはなくていいんじゃないかというスペルです。
呪禁持ちに打たない限り妨害されやすいのもネック。
つまるところ典型的な「無くてもいい」スペルだと思います。
・棍棒のトロール/Cudgel Troll 8.0
4マナにして4/3というサイズに再生という組み合わせはなかなか止まりません。
特にこのM12は他に再生持ちが存在せず、タフネス5以上の生物の使用される割合も低いので尚更強力。
マナさえあれば《破滅の刃/Doom Blade(M12)》や《チャンドラの憤慨/Chandra’s Outrage(M12)》も怖くありません。
弱いと言われがちなM12の緑の中で、緑をやる理由になる強力なカードです。
《火葬/Incinerate(M12)》にだけはご注意を。
・殺戮のワーム/Carnage Wurm 6.5
別に狂喜してなくても十分に大きいことはいいことなのですが、7マナという重さだけがネック。
出さえすれば強いのは間違いないので、このクラスのマナ域のカードを使用するときは序盤をしっかり耐えられるような構成に仕上げられるようにするか、あるいはマナブーストで速やかにプレイできるようにしましょう。
・酸のスライム/Acidic Slime 7.5
何かと便利なCIP能力持ちクリーチャー。
オーラをよく見かける環境なので、役に立つ機会は多いかと思われます。
地味ながら接死も持つため、あらゆる地上クリーチャーと相打ち可能。
なかなか止まらない狂喜後の《血まみれ角のミノタウルス/Gorehorn Minotaurs(M12)》の対策になります。
・棘投げの蜘蛛/Stingerfling Spider 8.0
出たとき《垂直落下/Plummet(M12)》。
このマナ域のクリーチャーを出すころには大抵飛行クリーチャーの一匹ぐらい出ていると思われるので、役に立ちます。《セラの天使/Serra Angel(M12)》や《センギアの吸血鬼/Sengir Vampire(M12)》をこれで打ち落とせると最高ですね。
出た後も2/5到達というまさに飛行クリーチャーを目の敵にしたかのような性能を持ち、青や白には非常によく効きます。
飛行クリーチャーはおろか、地上クリーチャーも大抵これで止まるので防御面においては最高クラスの性能を持つクリーチャーです。
色拘束も薄いので、タッチ緑での使用も検討できます。
・翡翠の魔道士/Jade Mage 7.5
マナがあればトークンが出続ける、ゲーム中盤以降の余ったマナを注ぎ込む先としてはうってつけのクリーチャー。
特に緑はマナブーストが得意な色なので、この能力は生かしやすいですね。
とりあえず能力を考えずとも2マナ2/1のクリーチャーなので十分採用に値するでしょう。
・踏み荒らし/Overrun 8.0
クリーチャーを3体ぐらい並べてこれを打てば大体勝てるでしょう。
色拘束のきつさはネックですが、初手で取れれば緑をやりたくなる程度には強力なカードです。
・寄せ餌/Lure 3.0
サイズの大きなクリーチャーにつければ擬似除去として機能するのですが、相打ちがやたらと起こりやすい環境なので、そもそもこれで釣りたいクリーチャーがいないという状況がよくあります。
これをいれるぐらいなら何かクリーチャーを入れましょう。
・レア、神話レア
・アラクナスの紡ぎ手/Arachnus Spinner 8.5
蜘蛛らしからぬパワー5という凄まじい戦闘力に加え、蜘蛛に《アラクナスの蜘蛛の巣/Arachnus Web(M12)》を吐く能力まで与えるまさに蜘蛛界のスーパースター。戦場を蜘蛛の巣だらけにしてやりましょう。
初手でこれを取れたならなんとしても《アラクナスの蜘蛛の巣/Arachnus Web(M12)》は集められるようにしましょう。
《大蜘蛛/Giant Spider(M12)》と《棘投げの蜘蛛/Stingerfling Spider(M12)》が取れるとなお良いでしょう。
タップ能力と異なり召喚酔いに影響されないため、出たそのターンからいきなり能力を使えるのが魅力であり、他のこのマナ域のクリーチャー達とは一線を画す存在です。
また墓地からも蜘蛛の巣を回収できるため、パワー4以上のクリーチャーもこのクリーチャーが場にいる限りはその攻撃を封じられ続けられます。もっとも5/7到達を前に攻撃できるクリーチャーもそうはいないと思われますが。
シングルシンボルと使いやすいのも魅力。
弱カラーである緑という色の中において数少ない極めて強力なカードです。
・栄華の儀式/Rites of Flourishing 2.0
このように相手と自分お互いに影響を与え合うカードは、自分がそのメリットを最大限に引きだせるようなデッキでの使用が前提となりますが、リミテッドでそれを行うのはかなり厳しいと思われます。
このカードは相手からメリットを享受できるので尚更自分で使う意味は薄いでしょう。自分がメリットを得る前に《帰化/Naturalize(M12)》でもされたら目も当てられません。
総じて使うべきカードではありません。
・エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid 7.0
単体でも3マナ2/2のマナクリーチャーなので及第点。
4t目に5マナ出せるので《暴走するサイ/Stampeding Rhino(M12)》や《大いなるバジリスク/Greater Basilisk(M12)》にアクセスしやすくなります。
《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(M12)》が多く取れているときは点数を高めに見ましょう。
・ガラクの大軍/Garruk’s Horde 7.0
出れば強い。が、重い。
使用の際の注意点は《殺戮のワーム/Carnage Wurm(M12)》と同じ。
ちゃんとこのマナ域のスペルをプレイできるよう、マナカーブには注意しましょう。
・極楽鳥/Birds of Paradise 7.5
マナブースト兼色マナサポート。
とりあえずデッキに入るカードでしょう。
戦闘能力はありませんが、防衛は持っていないので中盤以降余ったマナを利用して《大剣/Greatsword(M12)》を担がせるなどの工夫を行うといい感じです。
・ダングローブの長老/Dungrove Elder 7.5
緑が濃いデッキで使えば強いクリーチャー。
最低でも森が10枚以上は欲しいカードなので、見た目より色拘束は遥かに厳しく見ておいたほうがいいでしょう。
もちろんオーラとの相性は良いので意識して取っておきましょう。
・二重の詠唱/Doubling Chant 1.0
どの色にも大体一枚はある、構築向けカードですね。
・肌変わり/Skinshifter 8.0
攻めるときは4/4トランプルのパワフルなクリーチャー、守るときは0/8として使え、2/2飛行になることで航空戦力としても計算可能な、いつ引いても嬉しいクリーチャー。まさに《肌変わり/Skinshifter(M12)》。
色拘束も薄く、非常に使いやすいカードです。
色が合うならまずデッキに入るでしょう。
・原始のタイタン/Primeval Titan 7.0
構築では最も大暴れするタイタンはリミテッドでは一番残念なタイタン。
《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》も《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple(ROE)》もない環境で6マナ揃ってからマナブーストしてもねえ・・・。
それでも6/6トランプルと戦闘力は十分にあるので、少なくとも《巨森を喰らうもの/Vastwood Gorger(M12)》を採用するぐらいならこちらを採用すべきでしょう。
・原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter 8.5
毎ターンただで3/3が出てきてはゲームにならないので、出たあとはすぐに殴られて死ぬことになるでしょう。
もっとも相手もこれをすぐに殴って始末できるカードを持ち合わせているわけではないので、一種の勝利条件カードのようなものだと思えばよいでしょう。
そう考えればこのマナコストは十分納得のいくものです。
・始源のハイドラ/Primordial Hydra 8.0
ほっとくと大変なことになるクリーチャーなので、通常真っ先に除去が飛んでくるでしょう。
バウンスや《霜のブレス/Frost Breath(M12)》にも弱いものの、これまた一種の勝利条件カードのようなものだと思えばこのマナコストは十分採用に値すると思われます。
・コモン
・アラクナスの蜘蛛の巣/Arachnus Web 7.5
緑の唯一の除去と呼べるカード。
苦手とする大抵のシステムクリーチャーにはこれで対処できるでしょう。
パワー4以上のクリーチャーには効きませんが、そのクラスのサイズを持つクリーチャーは戦闘に参加するクリーチャーばかり。
そういったクリーチャーは緑の得意とするファッティでサイズ勝負による殴り合いを仕掛ければよいだけなので特に気にならないでしょう。
・大いなるバジリスク/Greater Basilisk 7.0
5という高いタフネスにより、大抵の除去に対して耐性があります。
接死まで持つこのクリーチャーをサイズで上回るクリーチャーはほぼ存在しないので、地上はがっちり固められるでしょう。
また、接死という能力は攻撃時には擬似的回避能力として機能します。
このクリーチャーをブロックにより破壊しようとする場合、大抵二体以上のクリーチャーでのブロックが必要となりますが、《歯止め/Stave Off(M12)》のようなスペルがない限り、接死によりほぼ確実にブロックされたクリーチャーを破壊することが可能です。よってそう簡単にブロックされることはないでしょう。
もちろんタフネス4のクリーチャー単品で止めることも不可能なので、《アンフィンの殺し屋/Amphin Cutthroat(M12)》や《大蜘蛛/Giant Spider(M12)》にも強いクリーチャーです。
難点としては5マナのクリーチャーにしてはパワーが3と低いこと。
飛行クリーチャーとの殴り合いの状況になるとダメージレースで不利になってしまいあまり役に立ちません。
飛行クリーチャー対策は怠らないようにしましょう。
・大蜘蛛/Giant Spider 7.5
基本セット唯一の皆勤賞。
4マナ2/4というサイズに加え到達まで持つので大抵のクリーチャーは止まります。守るクリーチャーとしては最高クラスの性能を持つクリーチャーです。
しかし殴るクリーチャーとしてはパワーが2しかないのは心細いので、他に殴り役は用意できるようにしましょう。
主に5マナ以降の巨大クリーチャーへの繋ぎ役として活躍するクリーチャーなので、これらファッティのサイズ勝負に持ち込みたいデッキでは是非とも取っておきたいクリーチャーです。
・回収/Reclaim 3.0
墓地から文字通りなんでも回収できるカードですが、手札ではなくライブラリートップに戻すのでアドバンテージは失われます。いくら軽いとはいえ使いたくありません。
《炎破のドラゴン/Flameblast Dragon(M12)》のような強力レアが取れているときなら、それを再び回収する手段としてサイドボードとして取っておく可能性はあります。
・隠れ潜む鰐/Lurking Crocodile 7.0
狂喜できれば3マナにして3/3と立派な戦力になります。
この環境に大量にいるパワー2の連中に一方的に勝てるこのサイズは貴重。
島渡りを持っているので青相手にはかなり強力なクリーチャーです。
・ガラクの仲間/Garruk’s Companion 7.0
2マナ3/2トランプルは十分強力なのですが、色拘束はネック。
これを2t目に出すためには森を10枚以上は入れるようにしたいところです。
トランプルによりダメージを通しやすいため、狂喜との相性は抜群です。
同色の《隠れ潜む鰐/Lurking Crocodile(M12)》はマナカーブ的にも組み合わせたいクリーチャー。
また、トランプルは強化オーラとの相性も抜群。
《トロール皮/Trollhide(M12)》はよき相棒となるでしょう。
・帰化/Naturalize 5.0
基本的にはサイドボードカード。
割るエンチャントかアーティファクトがあれば有用、なければ不要というはっきりとしたカードですが、オーラが溢れる環境なのでスロット埋めとしてメインにいれておいてもいいカードだとは思います。
・巨森を喰らうもの/Vastwood Gorger 6.5
環境が速いということもあり、《不屈の自然/Rampant Growth(M12)》や《マナリス/Manalith(M12)》といったマナ加速から速やかにプレイしたいクリーチャーです。
一体で場を制圧しきるという程度のものでもないので、アンコモン以上のこのあたりのマナ域の強力クリーチャーが取れなかったとき用の保険としてとっておくとよいでしょう。
・剛力化/Titanic Growth 5.5
ほぼ戦闘を一方的にできるコンバットトリックなのはいいのですが、テンポを重要視される環境柄2マナが重く感じられます。《送還/Unsummon(M12)》などで妨害されると目も当てられません。
クリーチャー強化はこんなものに任せず、オーラに任せるべきだと思います。
・垂直落下/Plummet 6.5
飛行の苦手な緑の飛行対策。
大抵のデッキに飛行クリーチャーは一枚ぐらいは入っているので、とりあえずメインに1枚ならいれておいてもよいと思います。
相手が白か青なら2枚以上取れている場合はサイド後増量しましょう。
特にアンコモン以上の飛行を持つクリーチャーに強力なものが多いので、それらに対処できるこのカードは便利でしょう。
・聖なる狼/Sacred Wolf 6.5
呪禁によりオーラと相性が良いので、オーラ戦略を取る際にはピックしておきたいカード。
低いタフネスを補える《トロール皮/Trollhide(M12)》と《神聖なる好意/Divine Favor(M12)》がお勧めですね。
オーラがなくともスペルによる除去を受け付けないので、赤や黒相手の相打ち要員としては確実性が高いクリーチャーです。
・トロール皮/Trollhide 7.0
一旦付いてしまえば火力による除去はほぼ受け付けなくなるので、特に赤相手に強力なオーラ。
2t目《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear(M12)》から3t目これ装着で勝てるゲームもしばしば。
とはいえ所詮はオーラ。
ゆえにバウンスや《平和な心/Pacifism(M12)》といった非ダメージ系除去には弱いのですが、そのリスクを冒しても使用する価値のあるカードの一つだと思います。
・濃霧/Fog 2.0
カード一枚使ってやるにはあまりに効果が薄すぎるので、デッキに入れたくはありません。
こんなカードを使わなくても済むようなピックを心がけるようにしましょう。
・不屈の自然/Rampant Growth 7.5
このカードは緑をやる上においての鍵となるカードだと思います。
環境は序盤からクリーチャーをずらずら並べてビートダウンを行う傾向にあります。
緑の得意とする高マナ域でのファッティによるサイズ差勝負に持ち込むには、それらに押しきられる前に速やかにファッティを出す必要がありますが、このカードはその戦略を支える一枚です。
2t目これから3t目《大蜘蛛/Giant Spider(M12)》で守りを固めるというのは緑においての常套戦術。
また、好きな基本地形をサーチできるこのカードがあれば多色化が容易になります。
緑では行えないクリーチャー除去を求めてタッチ赤で《火葬/Incinerate(M12)》や《火の玉/Fireball(M12)》、タッチ黒で《破滅の刃/Doom Blade(M12)》という戦略はよく行われます。
・豊潤な収穫/Bountiful Harvest 1.0
「ただライフゲインするだけのカードは弱い」というのはマジックの定説。
もちろんM12ドラフトにおいても例外ではありません。
・暴走するサイ/Stampeding Rhino 6.5
5マナ4/4というマナレシオに加えトランプルも持つので攻防に渡って活躍します。
しかし同じく5マナ域、特にアンコモン以上に強力なライバルが控える環境なのでできることなら使用したくないクリーチャーでもあります。
アンコモンやレアに恵まれなかったとき用のクリーチャーという位置づけ。
・斑の猪/Brindle Boar 6.0
中途半端なサイズに中途半端な能力。
本来クリーチャーが優秀であるはずの緑においてこの能力は残念であると言わざるをえません。
一応殴り合いになったときにはそれなりに役に立つクリーチャーなので、このあたりのマナ域のクリーチャーが不足しているようならデッキに入るでしょう。
これに強化オーラをつける場合、レスポンスでこれを除去されそうになっても最悪4点ライフを得られるのでちょっと得した気分になれるかも。
・ラノワールのエルフ/Llanowar Elves 7.5
緑の得意とするマナブースト。
これが取れているときは2t目に3マナ出るという他に無い最大の利点を生かすためにも3マナ域のクリーチャーは充実させたいところです。
ただ、問題は緑のコモンにはそういったクリーチャーがほぼ存在しないこと。
なので他の色から集めてきましょう。
コモンでは《空回りのドレイク/Skywinder Drake(M12)》、《ベナリアの古参兵/Benalish Veteran(M12)》が攻撃的なクリーチャーとして特にお勧めです。
・林間隠れの斥候/Gladecover Scout 4.0
いくら呪禁持ちとはいえ1マナ1/1では採用はしたくありません。
素のカードパワーがあまりに低すぎます。
・ルーン爪の熊/Runeclaw Bear 7.0
高速環境M12において序盤を支える貴重な戦力。
緑という色の特性上多くの場合相打ちになることが多いと思います。
《ガラクの仲間/Garruk’s Companion(M12)》と異なりシングルシンボルで序盤に出しやすいこのクリーチャーは替えが効かないので、なるべく早めに確保しておきましょう。
・アンコモン
・秋の帳/Autumn’s Veil 3.0
他の色別対策カードと比べると随分弱いカード。
除去と打ち消しというピンポイントにしか役に立たないカードなので、例え色が合っていたとしてもあまりサイドインされることはないと思われます。
もちろん相手がそれらの類のカードを多用しているときにはその限りではありませんが。
・狩人の眼識/Hunter’s Insight 5.0
《予言/Divination(M12)》と同じ3マナをかける以上できれば3枚以上カードを引きたいところ。
が、そもそもそんなにカードが引けるような状況ならこのカードはなくていいんじゃないかというスペルです。
呪禁持ちに打たない限り妨害されやすいのもネック。
つまるところ典型的な「無くてもいい」スペルだと思います。
・棍棒のトロール/Cudgel Troll 8.0
4マナにして4/3というサイズに再生という組み合わせはなかなか止まりません。
特にこのM12は他に再生持ちが存在せず、タフネス5以上の生物の使用される割合も低いので尚更強力。
マナさえあれば《破滅の刃/Doom Blade(M12)》や《チャンドラの憤慨/Chandra’s Outrage(M12)》も怖くありません。
弱いと言われがちなM12の緑の中で、緑をやる理由になる強力なカードです。
《火葬/Incinerate(M12)》にだけはご注意を。
・殺戮のワーム/Carnage Wurm 6.5
別に狂喜してなくても十分に大きいことはいいことなのですが、7マナという重さだけがネック。
出さえすれば強いのは間違いないので、このクラスのマナ域のカードを使用するときは序盤をしっかり耐えられるような構成に仕上げられるようにするか、あるいはマナブーストで速やかにプレイできるようにしましょう。
・酸のスライム/Acidic Slime 7.5
何かと便利なCIP能力持ちクリーチャー。
オーラをよく見かける環境なので、役に立つ機会は多いかと思われます。
地味ながら接死も持つため、あらゆる地上クリーチャーと相打ち可能。
なかなか止まらない狂喜後の《血まみれ角のミノタウルス/Gorehorn Minotaurs(M12)》の対策になります。
・棘投げの蜘蛛/Stingerfling Spider 8.0
出たとき《垂直落下/Plummet(M12)》。
このマナ域のクリーチャーを出すころには大抵飛行クリーチャーの一匹ぐらい出ていると思われるので、役に立ちます。《セラの天使/Serra Angel(M12)》や《センギアの吸血鬼/Sengir Vampire(M12)》をこれで打ち落とせると最高ですね。
出た後も2/5到達というまさに飛行クリーチャーを目の敵にしたかのような性能を持ち、青や白には非常によく効きます。
飛行クリーチャーはおろか、地上クリーチャーも大抵これで止まるので防御面においては最高クラスの性能を持つクリーチャーです。
色拘束も薄いので、タッチ緑での使用も検討できます。
・翡翠の魔道士/Jade Mage 7.5
マナがあればトークンが出続ける、ゲーム中盤以降の余ったマナを注ぎ込む先としてはうってつけのクリーチャー。
特に緑はマナブーストが得意な色なので、この能力は生かしやすいですね。
とりあえず能力を考えずとも2マナ2/1のクリーチャーなので十分採用に値するでしょう。
・踏み荒らし/Overrun 8.0
クリーチャーを3体ぐらい並べてこれを打てば大体勝てるでしょう。
色拘束のきつさはネックですが、初手で取れれば緑をやりたくなる程度には強力なカードです。
・寄せ餌/Lure 3.0
サイズの大きなクリーチャーにつければ擬似除去として機能するのですが、相打ちがやたらと起こりやすい環境なので、そもそもこれで釣りたいクリーチャーがいないという状況がよくあります。
これをいれるぐらいなら何かクリーチャーを入れましょう。
・レア、神話レア
・アラクナスの紡ぎ手/Arachnus Spinner 8.5
蜘蛛らしからぬパワー5という凄まじい戦闘力に加え、蜘蛛に《アラクナスの蜘蛛の巣/Arachnus Web(M12)》を吐く能力まで与えるまさに蜘蛛界のスーパースター。戦場を蜘蛛の巣だらけにしてやりましょう。
初手でこれを取れたならなんとしても《アラクナスの蜘蛛の巣/Arachnus Web(M12)》は集められるようにしましょう。
《大蜘蛛/Giant Spider(M12)》と《棘投げの蜘蛛/Stingerfling Spider(M12)》が取れるとなお良いでしょう。
タップ能力と異なり召喚酔いに影響されないため、出たそのターンからいきなり能力を使えるのが魅力であり、他のこのマナ域のクリーチャー達とは一線を画す存在です。
また墓地からも蜘蛛の巣を回収できるため、パワー4以上のクリーチャーもこのクリーチャーが場にいる限りはその攻撃を封じられ続けられます。もっとも5/7到達を前に攻撃できるクリーチャーもそうはいないと思われますが。
シングルシンボルと使いやすいのも魅力。
弱カラーである緑という色の中において数少ない極めて強力なカードです。
・栄華の儀式/Rites of Flourishing 2.0
このように相手と自分お互いに影響を与え合うカードは、自分がそのメリットを最大限に引きだせるようなデッキでの使用が前提となりますが、リミテッドでそれを行うのはかなり厳しいと思われます。
このカードは相手からメリットを享受できるので尚更自分で使う意味は薄いでしょう。自分がメリットを得る前に《帰化/Naturalize(M12)》でもされたら目も当てられません。
総じて使うべきカードではありません。
・エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid 7.0
単体でも3マナ2/2のマナクリーチャーなので及第点。
4t目に5マナ出せるので《暴走するサイ/Stampeding Rhino(M12)》や《大いなるバジリスク/Greater Basilisk(M12)》にアクセスしやすくなります。
《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(M12)》が多く取れているときは点数を高めに見ましょう。
・ガラクの大軍/Garruk’s Horde 7.0
出れば強い。が、重い。
使用の際の注意点は《殺戮のワーム/Carnage Wurm(M12)》と同じ。
ちゃんとこのマナ域のスペルをプレイできるよう、マナカーブには注意しましょう。
・極楽鳥/Birds of Paradise 7.5
マナブースト兼色マナサポート。
とりあえずデッキに入るカードでしょう。
戦闘能力はありませんが、防衛は持っていないので中盤以降余ったマナを利用して《大剣/Greatsword(M12)》を担がせるなどの工夫を行うといい感じです。
・ダングローブの長老/Dungrove Elder 7.5
緑が濃いデッキで使えば強いクリーチャー。
最低でも森が10枚以上は欲しいカードなので、見た目より色拘束は遥かに厳しく見ておいたほうがいいでしょう。
もちろんオーラとの相性は良いので意識して取っておきましょう。
・二重の詠唱/Doubling Chant 1.0
どの色にも大体一枚はある、構築向けカードですね。
・肌変わり/Skinshifter 8.0
攻めるときは4/4トランプルのパワフルなクリーチャー、守るときは0/8として使え、2/2飛行になることで航空戦力としても計算可能な、いつ引いても嬉しいクリーチャー。まさに《肌変わり/Skinshifter(M12)》。
色拘束も薄く、非常に使いやすいカードです。
色が合うならまずデッキに入るでしょう。
・原始のタイタン/Primeval Titan 7.0
構築では最も大暴れするタイタンはリミテッドでは一番残念なタイタン。
《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》も《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple(ROE)》もない環境で6マナ揃ってからマナブーストしてもねえ・・・。
それでも6/6トランプルと戦闘力は十分にあるので、少なくとも《巨森を喰らうもの/Vastwood Gorger(M12)》を採用するぐらいならこちらを採用すべきでしょう。
・原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter 8.5
毎ターンただで3/3が出てきてはゲームにならないので、出たあとはすぐに殴られて死ぬことになるでしょう。
もっとも相手もこれをすぐに殴って始末できるカードを持ち合わせているわけではないので、一種の勝利条件カードのようなものだと思えばよいでしょう。
そう考えればこのマナコストは十分納得のいくものです。
・始源のハイドラ/Primordial Hydra 8.0
ほっとくと大変なことになるクリーチャーなので、通常真っ先に除去が飛んでくるでしょう。
バウンスや《霜のブレス/Frost Breath(M12)》にも弱いものの、これまた一種の勝利条件カードのようなものだと思えばこのマナコストは十分採用に値すると思われます。
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