アヴァシンの帰還クリーチャー除去の類型論的把握
2012年4月25日 Magic:the Gatheringアヴァシンの帰還のカードギャラリー
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/avacynrestored/cig#
ようやく公開されたアヴァシンの帰還フルスポイラー。
プレリに向けての環境研究も進んでいることかと思われます。
ここではクリーチャー除去カードの性質を3つの観点から定義し、それらから除去の環境全体像を把握します。
リミテッドの中心となるコモンアンコが対象。
対象への制限
1.タフネス依存(《ショック/Shock(M12)》ならば2、《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》ならば4といった具合)
2.その他の制限(《叱責/Rebuke(ISD)》、《夜の犠牲/Victim of Night(ISD)》、《忌まわしきものの処刑者/Slayer of the Wicked(ISD)》等)
3.制限無し(《死の愛撫/Death’s Caress(DKA)》等)
プレイタイミング
1.インスタント(《ショック/Shock(M12)》、《夜の犠牲/Victim of Night(ISD)》等)
2.ソーサリー(《アヴァシン教の僧侶/Avacynian Priest(ISD)》、《死の愛撫/Death’s Caress(DKA)》、《死の重み/Dead Weight(ISD)》等)
独立性
1.独立(《ショック/Shock(M12)》、《死の重み/Dead Weight(ISD)》といった普通の除去)
2.依存(《スカースダグの信者/Skirsdag Cultist(ISD)》、《火の力/Power of Fire(SHM)》などのそれ単体では効果が薄い、もしくは無いもの)
払拭の一撃
性質:制限無し、インスタント、独立
アヴァシン本体にさえ対処できる確実性の高い除去。
6マナという重さが最大のネック。
牙抜き
性質:その他制限、ソーサリー、独立
白除去なのでシステムクリーチャーには無力。
壁として残ってしまうのも大きなマイナス。
聖なる司法高官
性質:制限無し、ソーサリー、独立
ゾンビに対しては繰り返し使える除去。
それ以外にはタッパーだが、設置に4マナ起動に3マナと共に重いのがネック。
正義の一撃
性質:タフネス2及びその他制限、インスタント、独立
小型の戦闘クリーチャーのみに有効。ブロックと合わせて使えばコンバットトリックにもなる。
幽体の牢獄
性質:その他制限、ソーサリー、独立
脆さもだが一度殴られてからでないと使う意味が薄いのが最大の難点。
血のやりとり
性質:その他制限、ソーサリー、独立
状況さえ選べばラスゴ以上。
しかしリミテッドでの布告系除去の常として不安定さが気になる。
骨の粉砕
性質:制限無し、ソーサリー、依存
確実性は高いが代償も大きい。
生贄をいかにして用意できるか。
死の風
性質:タフネスX、インスタント、独立
ファッティに対処するには大量のマナが必要。
テンポデッキではそのポテンシャルは発揮しにくい。
腐肉化
性質:タフネス1、ソーサリー、独立
タフネス1までなら殺せるが、それ以上のサイズを持つものには効果が薄い。
墓の入れ替え
性質:その他制限、ソーサリー、依存
布告除去で6マナは重すぎる。実用に耐えうるとは思えないが。
しかも墓地にクリーチャーが落ちていなければ十分なパフォーマンスを発揮できない。
人間の脆さ
性質:その他制限、インスタント、独立
人間オンリー除去。メインから投入すべきか悩ましい。
アンデッドの処刑人
性質:タフネス2、ソーサリー、依存
能動的に使うには他に生贄システムが必要。
逆鱗
性質:タフネス1、インスタント、独立
タフネス1は即死。
それ以上の生物もこちらのクリーチャーで出迎えればいいので、コンバットトリックに近い。
ファルケンラスの駆除屋
性質:タフネスX、ソーサリー、依存
何の回避能力も持たない1/1の攻撃がそう簡単に通るわけがないのでなんらかのサポートが必要。
小悪魔の一団
性質:タフネス3、ソーサリー、依存
能動的に使うには生贄エンジンがいる。
火の装い
性質:タフネス1、ソーサリー、独立
状況によっては戦闘で返り討ちにすることも可能。
稲妻の勇気
性質:タフネス1、ソーサリー、依存
ティム製造機。接死持ちとのコンボは忘れずに。
火柱
性質:タフネス2、ソーサリー、独立
基本火力。
いかづち
性質:タフネス4&その他制限、インスタント、独立
飛行クリーチャー限定。飛行クリーチャーが沢山いるエキスパンションなので対象には困らない。最悪3点本体火力。
轟く怒り
性質:タフネス5、インスタント、独立
単純な火力としては最高級。初手で取れなかったらおそらく取れない。
自警団の正義
性質:タフネスX、ソーサリー、依存
人間専用。かなりアーキタイプを選ぶ。
蜘蛛による摂食
性質:その他制限、インスタント、独立
飛行ならなんでもいい。天使どもをガンガン打ち落とすことになりそうだ。
---------------
細かいのは除くとこのくらいでしょう。
・タフネスと除去耐性
タフネス参照除去は
タフネス1:腐肉化、火の装いがコモンで逆鱗、稲妻の勇気がアンコモン。
タフネス2:正義の一撃、アンデッドの処刑人、火柱がコモン。
タフネス3以上では死の風といかづちがコモン。小悪魔の一団はアンコモン。
見ての通り小物除去ばかり。
地上クリーチャーではタフネス2と3、フライヤーでは4と5の間には大きな差があると思っておいたほうがいいですね。
・インスタントの少なさ
今回の除去はインスタントが非常に少ないのが特徴的。コモンでは正義の一撃、死の風、いかづち程度です。
これはインスタント除去に弱い結魂に配慮した結果なんでしょうね。なので結魂は見た目より遥かに信頼できる能力になるでしょう。
・依存性の高い除去
最初からシナジー前提のものがかなり多い環境です。
それゆえに単品で強力な除去である死の風やいかづちは真っ先にピックしておかないといけません。
イニストラードの《硫黄の流弾/Brimstone Volley(ISD)》と状況が非常に似ていますね。
総評
はっきりいって除去は弱い環境です。
イニストラード、闇の隆盛でも除去は弱かったのでその感覚が続くと思います。
つまりクリーチャー同士での殴り合いが起こりやすくなるはずなので、戦闘要員となるクリーチャーが力を発揮しやすい環境になりそうです。
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/avacynrestored/cig#
ようやく公開されたアヴァシンの帰還フルスポイラー。
プレリに向けての環境研究も進んでいることかと思われます。
ここではクリーチャー除去カードの性質を3つの観点から定義し、それらから除去の環境全体像を把握します。
リミテッドの中心となるコモンアンコが対象。
対象への制限
1.タフネス依存(《ショック/Shock(M12)》ならば2、《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》ならば4といった具合)
2.その他の制限(《叱責/Rebuke(ISD)》、《夜の犠牲/Victim of Night(ISD)》、《忌まわしきものの処刑者/Slayer of the Wicked(ISD)》等)
3.制限無し(《死の愛撫/Death’s Caress(DKA)》等)
プレイタイミング
1.インスタント(《ショック/Shock(M12)》、《夜の犠牲/Victim of Night(ISD)》等)
2.ソーサリー(《アヴァシン教の僧侶/Avacynian Priest(ISD)》、《死の愛撫/Death’s Caress(DKA)》、《死の重み/Dead Weight(ISD)》等)
独立性
1.独立(《ショック/Shock(M12)》、《死の重み/Dead Weight(ISD)》といった普通の除去)
2.依存(《スカースダグの信者/Skirsdag Cultist(ISD)》、《火の力/Power of Fire(SHM)》などのそれ単体では効果が薄い、もしくは無いもの)
払拭の一撃
性質:制限無し、インスタント、独立
アヴァシン本体にさえ対処できる確実性の高い除去。
6マナという重さが最大のネック。
牙抜き
性質:その他制限、ソーサリー、独立
白除去なのでシステムクリーチャーには無力。
壁として残ってしまうのも大きなマイナス。
聖なる司法高官
性質:制限無し、ソーサリー、独立
ゾンビに対しては繰り返し使える除去。
それ以外にはタッパーだが、設置に4マナ起動に3マナと共に重いのがネック。
正義の一撃
性質:タフネス2及びその他制限、インスタント、独立
小型の戦闘クリーチャーのみに有効。ブロックと合わせて使えばコンバットトリックにもなる。
幽体の牢獄
性質:その他制限、ソーサリー、独立
脆さもだが一度殴られてからでないと使う意味が薄いのが最大の難点。
血のやりとり
性質:その他制限、ソーサリー、独立
状況さえ選べばラスゴ以上。
しかしリミテッドでの布告系除去の常として不安定さが気になる。
骨の粉砕
性質:制限無し、ソーサリー、依存
確実性は高いが代償も大きい。
生贄をいかにして用意できるか。
死の風
性質:タフネスX、インスタント、独立
ファッティに対処するには大量のマナが必要。
テンポデッキではそのポテンシャルは発揮しにくい。
腐肉化
性質:タフネス1、ソーサリー、独立
タフネス1までなら殺せるが、それ以上のサイズを持つものには効果が薄い。
墓の入れ替え
性質:その他制限、ソーサリー、依存
布告除去で6マナは重すぎる。実用に耐えうるとは思えないが。
しかも墓地にクリーチャーが落ちていなければ十分なパフォーマンスを発揮できない。
人間の脆さ
性質:その他制限、インスタント、独立
人間オンリー除去。メインから投入すべきか悩ましい。
アンデッドの処刑人
性質:タフネス2、ソーサリー、依存
能動的に使うには他に生贄システムが必要。
逆鱗
性質:タフネス1、インスタント、独立
タフネス1は即死。
それ以上の生物もこちらのクリーチャーで出迎えればいいので、コンバットトリックに近い。
ファルケンラスの駆除屋
性質:タフネスX、ソーサリー、依存
何の回避能力も持たない1/1の攻撃がそう簡単に通るわけがないのでなんらかのサポートが必要。
小悪魔の一団
性質:タフネス3、ソーサリー、依存
能動的に使うには生贄エンジンがいる。
火の装い
性質:タフネス1、ソーサリー、独立
状況によっては戦闘で返り討ちにすることも可能。
稲妻の勇気
性質:タフネス1、ソーサリー、依存
ティム製造機。接死持ちとのコンボは忘れずに。
火柱
性質:タフネス2、ソーサリー、独立
基本火力。
いかづち
性質:タフネス4&その他制限、インスタント、独立
飛行クリーチャー限定。飛行クリーチャーが沢山いるエキスパンションなので対象には困らない。最悪3点本体火力。
轟く怒り
性質:タフネス5、インスタント、独立
単純な火力としては最高級。初手で取れなかったらおそらく取れない。
自警団の正義
性質:タフネスX、ソーサリー、依存
人間専用。かなりアーキタイプを選ぶ。
蜘蛛による摂食
性質:その他制限、インスタント、独立
飛行ならなんでもいい。天使どもをガンガン打ち落とすことになりそうだ。
---------------
細かいのは除くとこのくらいでしょう。
・タフネスと除去耐性
タフネス参照除去は
タフネス1:腐肉化、火の装いがコモンで逆鱗、稲妻の勇気がアンコモン。
タフネス2:正義の一撃、アンデッドの処刑人、火柱がコモン。
タフネス3以上では死の風といかづちがコモン。小悪魔の一団はアンコモン。
見ての通り小物除去ばかり。
地上クリーチャーではタフネス2と3、フライヤーでは4と5の間には大きな差があると思っておいたほうがいいですね。
・インスタントの少なさ
今回の除去はインスタントが非常に少ないのが特徴的。コモンでは正義の一撃、死の風、いかづち程度です。
これはインスタント除去に弱い結魂に配慮した結果なんでしょうね。なので結魂は見た目より遥かに信頼できる能力になるでしょう。
・依存性の高い除去
最初からシナジー前提のものがかなり多い環境です。
それゆえに単品で強力な除去である死の風やいかづちは真っ先にピックしておかないといけません。
イニストラードの《硫黄の流弾/Brimstone Volley(ISD)》と状況が非常に似ていますね。
総評
はっきりいって除去は弱い環境です。
イニストラード、闇の隆盛でも除去は弱かったのでその感覚が続くと思います。
つまりクリーチャー同士での殴り合いが起こりやすくなるはずなので、戦闘要員となるクリーチャーが力を発揮しやすい環境になりそうです。
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