・より多くのアーキタイプを知る

前回(http://85872.diarynote.jp/201303201953291953/)なぜアーキタイプを意識してドラフトすべきかについて述べた。
今回はアーキタイプを多く知ることの意味について考える。

ピックが自分の知るアーキタイプによって規定される場合、その選択肢の幅は自分の知るアーキタイプの量と比例する。

ケーススタディとしてギルド門侵犯を1パック開けてみよう。

《徴税理事/Syndic of Tithes(GTC)》
《騎士の見張り/Knight Watch(GTC)》
《排水路潜み/Gutter Skulk(GTC)》
《旧き道の信奉者/Disciple of the Old Ways(GTC)》
《処刑人の一振り/Executioner’s Swing(GTC)》
《被害妄想/Paranoid Delusions(GTC)》
《キヅタ小径の住人/Ivy Lane Denizen(GTC)》
《死の接近/Death’s Approach(GTC)》
《賢者街の住人/Sage’s Row Denizen(GTC)》
《空隠しの杖/Skyblinder Staff(GTC)》
《深みのマーフォーク/Merfolk of the Depths(GTC)》
《正義の突撃/Righteous Charge(GTC)》
《ボロスの精鋭/Boros Elite(GTC)》
《軍勢の忠節者/Legion Loyalist(GTC)》

今まさにドラフトを開始し、この14枚から1枚をピックするとしよう。
このプレイヤーが仮にアーキタイプとしてボロスしか知らない場合、このプレイヤーは以下のカードしかピック対象にならない。

《徴税理事/Syndic of Tithes(GTC)》
《騎士の見張り/Knight Watch(GTC)》
《空隠しの杖/Skyblinder Staff(GTC)》
《正義の突撃/Righteous Charge(GTC)》
《ボロスの精鋭/Boros Elite(GTC)》
《軍勢の忠節者/Legion Loyalist(GTC)》

なぜならこのプレイヤーは赤か白あるいは無色のカード以外はその使い方を知らないからだ。

しかし現実にこんなピックをするプレイヤーはまずいない(例外はある。決め打ちと呼ばれるピックがそれだ)。現実にはプレイヤーはもっと多くのアーキタイプを認識しているからだ。

このプレイヤーがボロスに加えてオルゾフというアーキタイプを知っているなら選択肢に以下のカードが加わる。

《排水路潜み/Gutter Skulk(GTC)》
《処刑人の一振り/Executioner’s Swing(GTC)》
《死の接近/Death’s Approach(GTC)》

オルゾフは白黒のアーキタイプなので、このプレイヤーは新たに3枚の選択肢を得た。
ここに更にディミーア、シミック、グルールというアーキタイプを加えていくことでピックの幅は広がり選択肢が増えていく。

ではなぜ選択肢は増やすべきなのか?

ドラフトは限られた資源(パックから出る336枚のカード)を卓の8人で分配するゲームだ。
仮にこの卓の7人はボロスしかピックできず、1人だけがボロスに加えシミックを知っているとしよう。
この奇妙な卓で一番強いデッキを組めるのはシミックを知っているプレイヤーだ。なぜならシミックをピックするプレイヤーは他のプレイヤーがピックしない青と緑のカードを全て集められるから。

他のプレイヤーが赤と白のカードを取り合う中で、シミックカラーの青と緑のカードを独占すれば相対的にデッキは強くなる。そのプレイヤーのみが競争を避け、デッキのパーツを確保できるから。
特定の色のカードを独占することで、他のプレイヤーに対して優位を築くことが出来るというわけだ。

上記の例は極端な話だが、実際にドラフトピックで起こっていることはこの延直線上にある。

つまりアーキタイプを多く知るということはピックの選択肢を増やすことで競争を避け、強いパーツを集めやすくするということに繋がる。
なぜアーキタイプドラフトをするか?

ドラフトは複雑なフォーマットだ。
一卓に出る336枚のカードはランダムで、二度として同じデッキを使うことはない。

しかしドラフトにも固定化された戦略はあり、それらはアーキタイプと呼ばれている。
特に最近発売されているパックはリミテッド環境を意識して作られていて、カード間のシナジーを意識したデッキを構築できないと勝ち抜けない。

一例としてギルド門侵犯のボロスというアーキタイプを見てみよう。
ボロスのキーワード能力である大隊は三体以上でのクリーチャーの攻撃にボーナスを与える。
このエキスパンションには大隊を持つクリーチャーが多く含まれているので、ボロスカラーでデッキを組む場合は必然的にこれを使うことになる。

なのでボロスを組む際にはクリーチャーを多くデッキに入れて大隊を達成しやすくすることでシナジーを意識した強いデッキが出来上がる。

ではそのためにはどうするか?
ボロスを目指す際にはクリーチャーを多く取るというピックの指針を立てればいい。ボロスではクリーチャーを展開し続けて相手にプレッシャーを与えることが優位に繋がるからだ。

単純だが、このことを知らないプレイヤーはピックの段階でハンデを背負う。上手くシナジーを活用するデッキを組めないからだ。
ただ闇雲に赤と白のカードをピックしていてもボロスデッキは出来上がる。しかし、カードとカードの横の繋がりを知らないとデッキをしての完成度は上がらない。

このような大まかな完成像をあらかじめ用意してピックすることが強いデッキを作り勝利へと近づく第一歩となる。
MOでドラフトの合間を利用しクラスフィールドを覗いておるんですが、ゼガーナがbuy7tix付いてて驚いております。
このカード《ディミーアの黒幕ラザーヴ/Lazav, Dimir Mastermind(GTC)》みたいな感覚で流してた記憶があるぞ・・・。

なんでもスタンダードでこれを使ったプライムスピーカーバントなるものが台頭してるとか。
日本語だと主席議長バントかあ。主席バントとか呼ばれるようになるのかな?

実際にSCGオープンのリスト確認してみましたが、デッキ構成要素はマナブーストとパワーカードというわかりやすい構成ですねw
今やマジックは構築もリミテッドも過去に類を見ない生物環境ですな。

最近すっかりMOリミテッド民となってしまい現実で構築をプレイする機会が無かったのですが、こういう結果を把握しておけばチケット節約できていいですね。

そんな中ドラフトやってたら二回連続で引いたので即売却してきました。
どうせなら1パック目で出るとかシミックやってるときに出て欲しいものですが、7チケ確定はありがたい限り。
ピック譜
http://www.raredraft.com/watch?d=464by

以下補足

1-1
カードパワー自体はレア一択。私はこの慈善獣におおきな信頼を寄せている。
パックにオルゾフカラーが濃いことが懸念材料。
最悪ディミーアt白でもいいと考えて慈善獣をピック。

1-2
数多くの戦を支配するギルドメイジ界の中でも最強クラスのお方が流れてきよった・・・。
コモン抜けという状況から察するに強盗に逃げた可能性がある。

この手順で従順なスラル取るからオルゾフ行かせてくれと願いをこめて下へギルドメイジをプレゼント。

1-3
なんかパックめちゃ強いんですけど・・・。
こっから強盗やザーメク取れるほどこの環境は甘く無いのでワイトピック。

1-4
シミック空いてるっぽいがしゃあない。
天使の布告をピック。貴重な序盤の手順でこんなの取ってていいのか・・・?

1-5
赤やっす・・・。
しゃあなし処罰者。

1-6
グルールいくべきだったか。
緑系ギルド完全に切った以上、もう後には引けないのでディミーアチャーム。

1-7
アカン・・・。
しゃあなし処罰者。

1-8
ルーターがここにあるならディミーア睨んでもいいかな。

1-9
色合ってるので不敬の粛清。
オルゾフあるいはディミーア用サイド。

1-10
ディミーアも視野に入れて徘徊者。


赤がすごく安い卓だというのはわかった。

2-1
グルール切った後に強盗に瓦礫鬼出現とは皮肉なものである。
だが忌まわしい光景ならば悪くない。

2-2
レアの宝庫のスラルは人によって評価が分かれるカード。
私はあまり評価しない側の人間だが、このラインナップでは取らざるをえない。
サンホームギルドメイジが不気味にこちらを睨んでいるが、流したからと言って必ず当たるわけじゃないからいいや。

2-3
夜翼は強いんだけどこれを活かせる回避持ちが全く取れていない。
まだオルゾフ二色にまとめる覚悟はあるので《地底街の密告人/Undercity Informer(GTC)》。

2-4
なんともパッとしないパック。
序盤の要である従順なスラルをピックしオルゾフを主張したい。

2-5
ペットとチャーム一緒に来るなよ・・・。替えの効かないチャームから。
しかしこれで下との住み分けが出来ている気はした。

2-6
うおおおおお《聖堂の護衛/Basilica Guards(GTC)》!!!
ありがてえ。

2-7
壁要素足りてなかったので劣化聖堂の護衛こと《死体の道塞ぎ/Corpse Blockade(GTC)》で。

2-8
待望の回避能力持ち死教団。
ありがてえありがてえ。

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といった感じでオルゾフディミーアをふらふらして出来たオルゾフt青。

2 《従順なスラル/Dutiful Thrull(GTC)》
2 《徴税理事/Syndic of Tithes(GTC)》
1 《第6管区のワイト/Wight of Precinct Six(GTC)》
1 《聖堂の護衛/Basilica Guards(GTC)》
1 《死体の道塞ぎ/Corpse Blockade(GTC)》
1 《死教団のならず者/Deathcult Rogue(GTC)》
1 《地底街の密告人/Undercity Informer(GTC)》
1 《破滅小径の仲介人/Bane Alley Broker(GTC)》
1 《ザリーチ虎/Zarichi Tiger(GTC)》
1 《慈善獣/Alms Beast(GTC)》
2 《組織の処罰者/Syndicate Enforcer(GTC)》
1 《宝庫のスラル/Treasury Thrull(GTC)》

1 《強打/Smite(GTC)》
1 《オルゾフの魔除け/Orzhov Charm(GTC)》
1 《ディミーアの魔除け/Dimir Charm(GTC)》
1 《処刑人の一振り/Executioner’s Swing(GTC)》
1 《ディミーアの魔鍵/Dimir Keyrune(GTC)》
1 《忌まわしい光景/Grisly Spectacle(GTC)》
1 《天使の布告/Angelic Edict(GTC)》

1 《ディミーアのギルド門/Dimir Guildgate(GTC)》
2 島
7 沼
8 平地

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回避少ない、軽い強請持ちが少ないなど、なんとも言い難い出来のデッキではあるが一応形にはなったんじゃないかなあ。

一戦目 シミックグルール ○×○

1:グルールギルドメイジと神出鬼没の混成体を出してくるあたり、どうも下家っぽい。
序盤もたついてる間にライフ10まで減ってピンチになるが、相手がこちらのザリーチ虎とギルドメイジを格闘させるというプレイングミスをしたせいもあり勝つ。

2:後手土地2キープ。6ターン土地引かず負け。

3:相手の場にシュラバ(3/2)、変転魔道士、カウンターの乗った不毛の地のバイパーが出ている。こちらの場には従順なスラル、ワイト(5/5)がおり止まっていた。
相手サファイアのドレイクで一気に決めてくるが、オルゾフチャームでアタック後に破壊してワイトで変転魔道士を返り討ちに。後続引かない相手を引いてきた処罰者で強請り続けて勝ち。

二戦目 オルゾフt赤 ○○

1:お互い徴税理事スタート。強打、処刑人、オルゾフチャームで裁いて相手が息切れしたあと、ルーターが起動し始めて勝ち。

2:除去で裁きあった後、ルーター生き残ってるこっちが有利になって勝ち。

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3戦目はスプリット。

ルーターつんよー
ボロスがやれるようになってきた

ピック譜
http://www.raredraft.com/watch?d=464bu

以下補足説明

1-1
なんか半分ぐらいシミックのカードなんですけど・・・。
危険を察知し徴税理事。できればオルゾフいきたい。

1-2
またしてもシミック祭り。
あまり気乗りしないけど色枯らし戦略を実行するためにグリフィン。

1-3
シミック濃いなあ。
グリフィン二枚目か皮印で迷うが2マナ欲しいので皮印。
黒流れてないし、ボロスになりそうな予感。

1-4
黒の霊圧が消失している・・・。
しゃあなしボロスでウォジェク。

1-5
1-4でボロス行きがほぼ固まったので赤住人。
輸送機も悪く無いけど、軽いとこ集めるのが重要だからね。

1-6
これは嬉しいくすぶり獣。
緑は下でやってもらおう。

もうこの時点でボロス決まったので後は色合ってるカードをマナカーブ揃えながら取っただけ。中々のデッキに仕上がった。

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強いボロス

2 《鋳造所通りの住人/Foundry Street Denizen(GTC)》
2 《爆弾部隊/Bomber Corps(GTC)》
2 《皮印のゴブリン/Skinbrand Goblin(GTC)》
1 《火拳の打撃者/Firefist Striker(GTC)》
1 《ウォジェクの矛槍兵/Wojek Halberdiers(GTC)》
1 《徴税理事/Syndic of Tithes(GTC)》
2 《くすぶり獣/Ember Beast(GTC)》
1 《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》
1 《はた迷惑なゴブリン/Hellraiser Goblin(GTC)》
1 《突撃するグリフィン/Assault Griffin(GTC)》
1 《焦土歩き/Scorchwalker(GTC)》
1 《航行隊の猛士/Nav Squad Commandos(GTC)》

1 《強盗/Mugging(GTC)》
1 《亡霊招き/Beckon Apparition(GTC)》
1 《守られた道/Shielded Passage(GTC)》
1 《向こう見ずな技術/Madcap Skills(GTC)》
1 《正義の突撃/Righteous Charge(GTC)》
1 《大規模な奇襲/Massive Raid(GTC)》
1 《天使の布告/Angelic Edict(GTC)》

1 《ボロスのギルド門/Boros Guildgate(GTC)》
9 《山/Mountain(RTR)》
7 《平地/Plains(RTR)》

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綺麗なマナカーブを描く十分な数のクリーチャー、最低限の除去。
お手本のようなボロスだ。

一戦目 オルゾフ ×○×

1:初動の徴税理事を肉貪りでやられる。くすぶり獣と反抗者で反撃に出るが向こう見ずな技術を貼った反抗者が天使の布告で死ぬ。後続を展開するが、相手の《債務者の演壇/Debtor’s Pulpit(GTC)》が厄介でくすぶり獣がまともに機能しない。
グリフィンを追加するがこれも忌まわしい光景でやられる。グダってる間に強請と飛行で殴られて負け。

2:先手ドブンで普通に勝ち。

3:初動を肉貪りで裁かれ、除去と演壇でくすぶり獣が機能しない1ゲーム目と同じ展開。相手のプレイングミスで一度場をまっさらにするのに成功するが、重要事物のペットトップから引かれてピンチ。こっちのドローは土地、土地、土地で負け。

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というわけで一没。レアアンコ少ないから多分3-0できないだろうなあと感じてたけどやっぱりそうなった。
いきなり相性悪いオルゾフだからしょうがないと言えばしょうがないんだけど。
特にくすぶり獣はその弱点を露呈した結果となった。

ボロスで3-0するにはアンコモンやレアのマルチカラーパワーカードがないと厳しい。

オルゾフ相手に長期戦になったときにはギルドメイジや真火の聖騎士がいないと強請でライフ差つけられて負けることが多い。
ボロスはコモンに長期戦を睨んだカードが皆無だからアンコモン以上で長期戦対応カードが確保できてないとオルゾフにやられてしまう。

今回も徴税理事から結果的にボロスになったけど、コモンからボロスに入るのは危険なのかもしれない。
・オモロスとは?
重いボロスの略。決して面白いボロスではない。
ウィニークリーチャーによる速攻ビートダウンというボロスの概念を覆すこのアーキタイプは主に《鋳造所の勇者/Foundry Champion(GTC)》や《戦導者オレリア/Aurelia, the Warleader(GTC)》など重いが強いボロスのカードから入ることが多い。

ピック譜
http://www.raredraft.com/watch?d=4620g

以下補足

1-1
オ~レ~リア~
ボロスカラーのカードも少ないし多分大丈夫だろう。下がシミックかグルールいくとなおよし。
ちなみにこのパックレアが2枚入っているのだが、光っていたのは《円環の賢者/Gyre Sage(GTC)》のほう。残念。

1-2
よ、弱い・・・。
《戦心の歩兵/Warmind Infantry(GTC)》と《スラルの寄生虫/Thrull Parasite(GTC)》以外ロクなものが無い。
1-1考慮して歩兵。

1-3
とりあえずボロス目指す方向で《債務の騎士/Knight of Obligation(GTC)》か《誘導稲妻/Homing Lightning(GTC)》の二択。
ボロスの4マナ域は集まりやすいので替えの効きにくい誘導稲妻から。

1-4
ボロスカラーのカードが《騎士の見張り/Knight Watch(GTC)》と《門なしの守護者/Guardian of the Gateless(GTC)》ぐらい。
オレリアとの相性考えて守護者で。

1-5
シュラバザメが気になるがここからシミックはリスクが高い。
下へのサインの意味もこめ、3/5ピック。

1-6
選択肢が一つのみ。これで下はシミックになるかな。

1-7
明らかに重い構成を意識したボロスになりそうなのでここは《ザリーチ虎/Zarichi Tiger(GTC)》。

1-8
ここでありがたい《装甲輸送機/Armored Transport(GTC)》。
シュラバザメも気になるが下への贈り物にしておこう。

1-9
軽いとこ全然取れてなかったからとりあえず赤住人。
さまようものと大差ない気がするが。

以下順当にピックし1パック目終了。
相変わらず軽いクリーチャーが高いエキスパンションである。

2-1、2-2
チケレア二連打。使う予定はほぼない。

2-3
黒取れそうだったから《欄干のスパイ/Balustrade Spy(GTC)》からダークボロスにいってもよかったけど、おとなしく《都邑の庇護者/Urbis Protector(GTC)》で。

2-6
空騎士かスカイジェクですごく悩んだけど空騎士。
このあたりで下はほぼシミックだなという確信を得る。

2-9
《聖堂の護衛/Basilica Guards(GTC)》は通常のボロスには採用を躊躇われるが、オモロスではその限りではない。

なんだかオルゾフの流れが妙にいい2パック目だった。

3-1
チケ兼色マナ安定。素晴らしい。

3-3
ギルドメイジは長期戦で強いカードなのでありがたい。

この3パック目もオルゾフの流れが非常によかった。
2パック目で行っておくべきだったのかもしれない。

------------

一戦目 オルゾフ ×○○

1:《聖堂の護衛/Basilica Guards(GTC)》をお互い並べあって膠着。膠着すると強請の枚数が多いオルゾフには勝てない。ちゅーちゅー吸われて負け。

2:相手ライフ10まで削るが除去で裁かれ壁で止まり負けそう。ザリーチ虎出して粘るが《忌まわしい光景/Grisly Spectacle(GTC)》で死ぬ。さらに死盟の天使と欄干のスパイが殴ってきて負けそう。
オレリア引かんと負けだなーってとこでオレリアトップして手札の《軍部の栄光/Martial Glory(GTC)》と合わせていきなり12点削って勝ち。

3:ギルドメイジ⇒空騎士⇒グリフィン⇒オレリアと普通にテンポのいい回りで勝ち。

二戦目 シミック ×○○

1:実験体⇒エリマキ⇒ドレイクのドブンくらって負け。

2:従順なスラルと《聖堂の護衛/Basilica Guards(GTC)》で場を固め、ギルドメイジでトークン量産して勝ち。

3:相手フラッドで勝ち。

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三戦目はスプリットでした。
多分やったら負けてたと思うのでラッキー。

レア取りだらけでまともなピックになっていないけど、ピック見直すとオルゾフに行ってたのが正解だったんだろうとは思う。

実際赤白2色で重いデッキはかなり辛いものがあった。
結局黒タッチで従順なスラル使ってたし。
ピック譜
http://www.raredraft.com/watch?d=466mz

久しぶりにピック譜上げました。
以下補足

1-1
黒が濃いパック。
純粋なカードパワーでは墓所の怪異一択だが、あまりに黒が濃いのに恐れをなしてマッドキャップ。
流したカードが特に大きな意味を持つこの環境ならではのピック。

1-2
わぁいギルドメイジ いぜっとギルドメイジ大好き
ボロスパーツもいい感じに枯れるし良いパックだ。

1-3
???
まあ確かに軍勢の集結は5マナで重いからボロスと合ってないからなー


・・・いやないわ。
上上がフォイルピックして、上が初手に引きずられて流したとかそんな感じ?

1-4
《大規模な奇襲/Massive Raid(GTC)》か《千年王国のガーゴイル/Millennial Gargoyle(GTC)》で迷ってガゴ。
奇襲取れば赤は枯らせるけど生物は大事だしね。

1-5
再び奇襲到来。《騎士の見張り/Knight Watch(GTC)》とで迷うがどうせ後で取れそうなのでここは奇襲。
もうボロス路線は揺るぎようが無い。

1-6
《戦心の歩兵/Warmind Infantry(GTC)》か《くすぶり獣/Ember Beast(GTC)》か。
歩兵はボロスグルールどっちでもいける上に後手でも強い。
実質ボロス専用なくすぶり獣は後でも取れそうなので歩兵から。

1-7
貴重な2マナ生物爆弾部隊。
赤を枯らすことに専念し、返しに期待する。

1-8
《グルールの魔鍵/Gruul Keyrune(GTC)》とってナヤ睨んでもいいけど、ここは下にアピールだ。

以下順当にピック。赤住人が美味い。

2-1
《瓦礫帯の略奪者/Rubblebelt Raiders(GTC)》か《ウォジェクの矛槍兵/Wojek Halberdiers(GTC)》で悩むが、この時点でほぼボロスなので軽いとこ優先で。
略奪者使おうとすると赤をかなり濃くする必要があって、多色クリーチャーの早期召喚に支障をきたすことがあるからね。

2-2
ただただ何もないパック。これだからGTCは苦手。
仕方なく肉貪りを貪る。

2-3
瓦礫帯またお前か。
一回流した以上軽いとこ取る方針を変えるわけもないので《皮印のゴブリン/Skinbrand Goblin(GTC)》。

2-4
くすぶりか皮印か悩ましいが、それまでに取ったカードとのマナカーブの兼ね合いでくすぶり。
選択肢があるってのはいい証拠だ。

2-5
《軍部の栄光/Martial Glory(GTC)》以外何もない。

2-6
闘技か騎士の見張りかで迷う。
くすぶり獣を取れているのとこれからもっと取れそうな気がしたので闘技。

2-7
皮印か歩兵かだが、マナカーブの兼ね合いで皮印。

以下順当にピック。
3パック目で反抗者が出てきたりとツイてた。

--------

一戦目 ディミーア ○○

1:早々に《影小道の住人/Shadow Alley Denizen(GTC)》を二体並べてきたが、大した問題ではない。《軍勢の集結/Assemble the Legion(GTC)》が着地して勝ち。

2:《石板通りの悪漢/Slate Street Ruffian(GTC)》に《死に際の願い/Dying Wish(GTC)》を貼ってきたが大した問題ではない。サンホーム無双して勝ち。

二戦目 オルゾフ ○○

1:クリーチャー並べまくって除去されてを繰り返す。相手のほうが息切れしたので勝ち。

2:土地2で3tぐらい詰まるが相手の展開が遅くて生き延びる。土地引き込んだ後は並べて殴って勝ち。

三戦目 ナヤ ○×○

1:赤マナしか出ずピンチだったが赤いクリーチャーで丁寧に相打ちを繰り返したら生き延びる。最後に白マナ引きこんで勝ち。

2:ダブマリ1ランドキープ。当然引けず負け。

3:反抗者と闘技の自作自演コンボで相手のギルドメイジと火心の歩兵をやっつける。その後展開が止まった相手に殴り続けて勝ち。

-------

ボロスは己との戦いだ。
あまりピック譜を上げてないんですが、ドラフト自体は一日一回以上のペースでやってます。

それにしても本当に安定しない環境だなあと感じております。
対戦レポ書くとほとんどが事故あるいはドブンばかりにしかならないんですよね・・・。

最近のピックはというとシミックばかりやってます。安定とはほど遠いギルドなので当然の成り行きではありますが。

安定志向はオルゾフやっとくのが一番いいと思うんですが、皆そう考えてるせいかオルゾフパーツが集まらないのなんの。

元来被りを避ける逃げの性格なので空いてるシミックになってしまうわけで。
しかしピックで逃げると実戦で逃げられないというジレンマがここにあります。

さておき気になるのがシミックってサインになるようなカードあるのかなあと。
私は1-4で《ドレイク翼の混成体/Drakewing Krasis(GTC)》や《神出鬼没の混成体/Elusive Krasis(GTC)》を見るとそれまでのピックを捨ててシミックに逃げ出すような輩です。
しかし流した人たちはシミックのこいつらをどう考えて流してるのかという疑問。

シミックはレアリティ格差(レアリティ間のカードパワーの差)があまり無いギルドなので入ろうと思えば割りと簡単に入れてしまうんですよね。RTRのアゾリウスとよく似てる。

でも最終的に3-0するデッキにしようと思うと《雲ヒレの猛禽/Cloudfin Raptor(GTC)》や《シュラバザメ/Shambleshark(GTC)》なんかを綺麗に展開していく必要があると考える人って結構いるんじゃないかなあ。
こういう人には混成体連中はサインでもなんでもないということになります。

つまりそういう軽量クリーチャー至上主義な人が上にいて、うっかり雲ヒレ取って混成体流してたりすると悲惨なことに。被りを避けたつもりがむしろ被りにいってしまうというわけですな。

今環境は極めて速く2マナが重要という認識が浸透する中、サインもまた変わりつつあるのかもしれないなどと考えながらピックしております。
この環境がよくわからなくなってます。
デッキの強さと勝敗があまりに関係なさ過ぎてピックで考えるのが意味あるのか疑問に思えてきました。

オブゼダートと死盟の天使が入った最強オルゾフ組んで一没したかと思えば、《大都市のスプライト/Metropolis Sprite(GTC)》に付いた表題の《強制順応/Forced Adaptation(GTC)》がうっかり除去されずに3-0するとかもうね・・・。
10手目と14手目で取ったカードのほうが勝利に結びつくってどうなってんだこれ。

しかし実はこの強制順応今こそ積極的に使うべきなんじゃないか?と考えてたりもします。

思うに今GTCドラフトは生物の点数が高くなりすぎているんじゃないかなあと。
環境が早くなり、生物の点数が全体的に底上げされてる中《誘導稲妻/Homing Lightning(GTC)》や《道迷い/Totally Lost(GTC)》といったスペルは非常に安く流れてくることが多くなりました。つまり皆が生物中心ピックをするので、強化オーラが残りやすいということですね。

というわけで隙あらば強制順応ピックを試してみようと思います。
ボロス人気⇒オルゾフ人気と推移してきたGTCドラフトですが、徐々にディミーア人気が出始めているように感じます。

肉貪りと死の接近で序盤を凌ぐというスタイルが確立されてから、明らかにこの二枚を見なくなりました。
特に肉貪りは環境初期と比べるとかなり高くなってます。一周することもザラにあったカードだったのに出世したものだなあ。
オルゾフで使っている人にも度々当たるし、実用レベルだということが浸透してきている証拠ですね。

後は軽いカードの値段が極端なまでに高くなっていると思います。
特に2マナのカードが本当に高い。元々2マナクリーチャーの性能は高いエキスパンションですが、軽い除去や壁カードがこれだけ弱いとそりゃ高くもなりますわな。

逆に重いカードの流れっぷりが凄い。
《サファイアのドレイク/Sapphire Drake(GTC)》クラスですら6手目とかで見ることもしばしば。
特にボロスカラーの重量カードはガンガン回ってます。1-3で《鋳造所の勇者/Foundry Champion(GTC)》を見たことも。
コモン2枚抜けだったし、いくらなんでもこれは取っていいと思うんですが。

あと、環境初期は高かった強化系オーラは安くなっているような。
《向こう見ずな技術/Madcap Skills(GTC)》でイージーウィンできる時代は黒系ギルドの評価見直しによって去ったようです。
それでもハマれば強いのは今でも変わりませんが、現在の情勢ではリスクが大きいと判断されやすくなってきたのは間違いないかと。

ドラフトメタゲームは面白いなあ。
明日からGP横浜本戦に出場予定。
久しぶりの国内&リミテッドGPなので気合も入ろうというものです。

横浜と言えばベイスターズ。
プロ野球のシーズン終盤だと横浜相手は3-0できて当然、最低でも2-1みたいな流れが出来ていますね。
マジックのドラフトも三回戦なので3タテ狙っていきたいところです。

しかし、本戦ドラフトに参加するためにはシールドで7-2以上しなければならないという第一にして大きな関門が待ち構えております。
シールドと言えばリミテッドに定評のあるトッププロですら初日落ちすることもザラにあるフォーマット。
こればかりはなんとかしていいプールが引けること&ちゃんと回ることを期待するぐらいしかできませんね。

事前受付により当日慌てなくてもいいのは素晴らしいの一言。
前日に十分な睡眠が取れることはマジックをやる上で大事なことですからね。横浜行かれる皆さんも体調管理には気をつけましょう。
今までGPの受付が長引いて開始が遅れるという光景を何度か目にしてきたので、事前受付により幾ばくか緩和されそうで何より。
今後のGPにも是非とも導入してほしいです。こういう部分はショップ主催ならではのメリットですね。

昨年のGP名古屋では主催のBIG MAGICさんの円滑な運営のおかげで1500人を越える人がいたにも関わらず快適にマジックができた記憶があります。

一方同じく昨年のGP横浜は予想を越える人が来場し、サイドイベントの卓すらまともに作れない状況になっていました。
今回は会場の規模を拡大し対応しているという話を聞いているので期待したいと思います。
事前予約システムや食事販売の松屋の誘致など気合入ってるなあという印象がありますしね。

私は今夜出発予定なのでしっかり体調を整えて明日に備えたいと思います。
優勝特典を求めてずっとこのイベントに出続けているんですが、なかなか抜けられません。

決勝には3度行ったものの1没、3没、3没でその後の特別トーナメントの権利ゲットならず。
特に3没は2回連続なので余計堪えます。


自分の実力が平均ぐらいだとすると64回出てやっと抜けられるかという過酷なトーナメントなので仕方ないっちゃあ仕方ないな。むしろ3回も決勝行けてることがラッキーかもしれないし。

追記:Gatecrash Release Events Championshipはトップ8いっただけでいいみたい。てっきり優勝者しかいけないものと勘違いしてました・・・。

代わりと言ってはなんですがこの環境を理解できてきた気がします。
環境初期はどうしようもないデッキを組んだりしていましたが、近頃は少なくともあからさまに弱いデッキにはならなくなってきました。

この成果を活かすためにも是非ともGP横浜は初日抜けたいなあ。
「ボロスのパーツは3パック目で流れまくる」

データとしてはっきりとしてあるわけでなく、あくまで体感的な話になる。
だが実際に自分がプレイしてみるとこの現象に遭遇することは確かにあるし、何人かのドラフトプレイヤーから同様の話を聞く機会があった。

そこでボロスの基本構造から推測し、仮説を立ててみる。

・アーキタイプボロスの性質
ボロスはキーワード能力:大隊を主眼に置いた速攻系アーキタイプだ。
このアーキタイプではクリーチャーを十分な枚数集めることが必須なので、卓内でボロスを選択するプレイヤーが増えれば増えるほど赤白の軽量クリーチャーへの需要は増える。
つまり速い手順でボロスを選択するプレイヤーが同時に発生した場合、パック内からボロスカラーのクリーチャーカードはあっという間に消失する。

・完成像の閾値はどこか?
ボロスではクリーチャーを十分な枚数集める必要があるのでその見込みがなければ早々に切らなければならない。
例えば1-1で《真火の聖騎士/Truefire Paladin(GTC)》を取ってボロスに向かったプレーヤーを想定しよう。このプレーヤーは1-3まで順調にボロスをピックしていたが、突如1-4でボロスカラーのカードが消えるパックに出くわした。果たしてこのままボロスを続行すべきだろうか?

その判断はプレーヤーがどこまでリスクを受けられるかというところにかかっている。
速い手順でボロスのカードが無くなったときプレーヤーはボロスを完成させることができないリスクを認識する。だがその判断は一様ではない。
リスク受容プレーヤーはボロスを続行し、リスク回避プレーヤーはボロスを諦める。

そして判断は感覚的に行われるが実際には自分の理想とするアーキタイプの完成像を見据えている。
あるプレーヤーAはボロスには最低でも18枚のクリーチャーカードが必要だと考えており、別のプレーヤーBはボロスに最低14枚のクリーチャーがあればいいと考えているとしよう。

この二人が同卓にいて、かつボロスができるかできないがギリギリのライン上にあるなら最後はプレーヤーBがボロスをプレイできる。
なぜならプレーヤーAはより将来的にクリーチャーが集まらないリスクをBよりも高く評価するため早い段階でボロスに見切りを付けるからだ。その結果BはAがボロスを諦めたことにより流れてくるボロスパーツを手に入れることができる。

・卓内許容人数の概念と参入障壁
ボロスは他のギルドより入りやすいアーキタイプと言われている。なぜならボロスは構成要素がコモンで賄えるからだ。(ただし実際に3-0するためにはアンコモン以上の依存率が高いアーキタイプなのだが・・・。)

主要2マナ域《果敢なスカイジェク/Daring Skyjek(GTC)》、《ウォジェクの矛槍兵/Wojek Halberdiers(GTC)》はコモンだ。ギルドは違うが《徴税理事/Syndic of Tithes(GTC)》もまた人気のカード。
単純にレシオの高いこれらは多くのプレーヤーを惹きつける。それが環境内で相対的に見て本当に強いかどうかは別の話だが、わかりやすさというのはそのカードのピックに対しての抵抗感を取り除く。

つまり序盤に本来ピックされるべき人数を越えたプレーヤーにドラフト(=オーバードラフト)されることによってボロスは一旦その姿をピック上から消すことになる。
だが、ボロスは前述の通り頭数確保が死活問題となるアーキタイプなのでどこかで折れるプレーヤーが必ず出てくる。

・なぜ3パック目なのか
最初はボロスを狙っていたが途中で方向修正を余儀なくされたプレーヤーが出ることによって再びボロスパーツは流れる。その転換期が2パック目になりやすいと推測する。

この環境はレアリティ格差が大きいため、2パック目で強力なアンコモンやレアを引いたプレーヤーが色を変えるという事態が起こる。特に多色のレアは強力だ。
例えば1パック目で《強盗/Mugging(GTC)》や《戦心の歩兵/Warmind Infantry(GTC)》を含むボロスピックをしているプレーヤーが《一族の誇示/Clan Defiance(GTC)》を2パック目で引いてグルールへと向かうというように。

だが、このプレーヤーはまだボロスを諦めているわけではなくボロスにタッチする形で一族の誇示を使用したいとも考えている。しかし、ボロスはオーバードラフト状態であるため取れない。仕方なくこのプレーヤーはグルールへと向かう。

ここで注意すべきはこのプレーヤーにとって1パック目と2パック目ではグルールへと向かうインセンティブが異なるということだ。なぜなら2-1で一族の誇示をピックしたことで「グルールにすればより安定して強力なカードを使える」という情報を手にしたから。このプレーヤーはゆるやかにボロスパーツを集めることをしなくなる。

そしてこのプレーヤーは3パック目では白のカードに触らなくなる(=ボロスパーツを流す)というわけである。

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と長々と書いてきたが要約すると

・ボロスは1パック目で参入しやすい
・2パック目での多色レアがボロス離脱のきっかけになりやすい


以上二点から「ボロスのパーツは3パック目で流れまくる」が成り立っているのではないかと推測する。
よく訓練されたドラフトプレイヤーの方々ならもうお気づきだと思うが この環境は勝敗が非常に引きに左右される

それもパックの引き、実戦での引き、対戦相手の引き、3つ全てを求められる。

・パックの引き
ギルド門侵犯に収録されているカードははっきりとアーキタイプを意識したカードがとても多い。

環境を代表するクリーチャーである《重要人物のペット/Kingpin’s Pet(GTC)》、《空騎士の軍団兵/Skyknight Legionnaire(GTC)》は最たる例である。

ペットはオルゾフ強請デッキにおいて絶大な威力を発揮するカードだ。飛行により刻まれる2点クロックと強請のコンビネーションは3マナのカードとしては破格の性能である。これも多色ならではのカードパワーだ。

空騎士は言わずもがな。
速攻により1ターン早く達成される大隊に恐れおののくプレイヤーは数知れない。ボロスのドブンパターンと言えばこいつだ。

しかしこれらのカードは他のギルドがタッチしての使用に値するだろうか?
否。そこまでではない。
通常タッチして使いたいカードというのは重いカードである。なぜならタッチカラーは序盤に揃えることを目的としていないからだ。
それに対してペット、空騎士は最序盤での展開にこそ意味のあるカードである。これがタッチでの使用に当たらない最大の理由だ。
同じく多色カードである《シュラバザメ/Shambleshark(GTC)》も同様の理由でシミック2色を固定させようとしてくる。

これは多色カードに限った話ではない。
例として《死の接近/Death’s Approach(GTC)》、《ザリーチ虎/Zarichi Tiger(GTC)》を挙げてみよう。

死の接近は黒単色のカードなのでオルゾフ、ディミーアどちらでも使えるが、実質的にディミーア専用カードである。なぜならディミーアでなければ効率的に相手の墓地にカードを送ることができないからだ。

ザリーチ虎はどうだろう。やはりこれもオルゾフとボロスで使えるが、実質的にオルゾフのカードである。なぜならボロスに欲しいのは軽くてレシオのいいアタッカーであり、ライフゲイン手段ではないからだ。これは明らかにゲームを長引かせて強請り殺すオルゾフの戦略とマッチしている。

上記のカードはあくまで一例であり、こういったギルドを選ぶカードは枚挙に暇が無い。

これらは実質的に多色カードと同等として見るべきでありピックの幅を狭めているため、自分のギルドに合ったカードをピックするのが非常に窮屈なのだ。

・実戦での引き

この環境は2色デッキならば2色を早々に揃え展開することが求められる。
理由は多色カードが単色カードより強いから。

先ほど例に挙げたペットや空騎士はそのギルドの核として重要なポジションを担っているが、二色カードなので当然両方の色マナがないとプレイできない。
しかもゲーム序盤に展開していきたいカードなので早急に2色のマナを揃える必要がある。

例えば2色均等ボロスで初手に3枚の平地と空騎士の軍団兵をキープしたとしよう。もちろん赤マナが引けなければそれまでだ。

これをマリガンするとなると6枚のうちに2色の基本地形がどちらも揃っている初手を期待することになるが、その確率を考えると果たしてマリガンできるだろうか?

この環境のレポではやたらと色事故負けという言葉を目にするが、初手でわからないものに期待しなければならない以上当然のことだ。

・対戦相手の引き

これは相手が事故らず回るかということではない。もちろんそれも重要なのだが、ここでいう対戦相手の引きとはデッキの相性のことである。

アーキタイプとして5つのギルドを区別するとはっきりと相性差がある。
ボロスはオルゾフが苦手、オルゾフはディミーアが苦手というように。

細かい理由についてはここでは割愛するが、おそらく経験者の多くが感じていることだろう。
そしてそれはピックによって覆すことが難しいほどに大きな差だ。

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以上3つの理由によりこの環境は引きの重要性が高いということである。
最近GTCで負けちらかしてるので気分転換でもとRTRでドラフトをした。
ドラフトで負けてもやるのはドラフト。これがドラフトジャンキーのサガである。

もちろんGTCのようにすぐに人が集まるわけでもない。
今のLimited Queuesは言わば物好きの集まる閉鎖的空間だ。

入るキューはもちろんRTR8-4。option2タブを選択してしかめっ面をしたおじさんの描かれた青色のパック3つと2チケと共にキューへと飛び込む。

人はまばらでキューへと寄る気配は薄い。それもそのはず、今はGTC祭り期間の真っ最中であり旧型エキスパンションであるRTRに興味を持つものなど稀有な存在なのだ。

それでも私が入ってまもなく一人が釣られるかのようにしてRTR8-4キューへとやってきた。このまますぐにでも始まればよいのだが。

しかしドラフトは8人集まらなければできないもの。テレビで録画したジョジョの奇妙な冒険を見つつ、チラチラとPCの画面を除きこむという何とも言い様の難しい時間を過ごした。

シュトロハイムが例の名言を発したのとほぼ同じころだろうか。やっとドラフトが始まった。時間にして10分は超えていただろう。

「ムシャムシャ」とパック開封音のSEがしたかと思うと目に飛び込んでくる懐かしい面々。
そしてそのカードパワーの高さに思わず息を飲む。

さすがは膨大な数のアーキタイプを生み出した名エキスパンション。
単色カードも多色カードもどれを使ってやろうかと目移りしてしまう。

ふらふらしつつも組んだのは2色にまとまったラクドスだった。
GTCなら4色になっていてもおかしくない、そんなふらふら具合だった。
この環境としては決してデッキパワーは高くない。ゆすり屋と下水のシャンブラーの安物シナジーが主軸の、無難にまとめたという表現がよく似合うラクドスだ。
こんなデッキではよくて二没だろう。

しかし予想に反し一戦目、二戦目と危なげながらも勝利を重ね迎えた決勝戦。
さすがに相手のデッキは強い。二戦目に当たったカラカル使いとは一味も二味も違う、明らかにこの環境の何たるかを知った動きだ。

1t目のケンタウルスの伝令から出たトークンより根生まれの防衛へとつなぐ流れにスタック滅殺の火で返すも、やはり持っていたか巨大化。
我が軍勢の撥ね散らす凶漢と鎖歩きは加護を受けたケンタウルスの群れに飛び散っていくのであった。

インスタントを巡る久しぶりの感触。素晴らしい。
MO それは 時に美しく 時に人を狂わせる
君と過ごした 幾つもの夜
瞼を閉じれば 色褪せない思い出が 今も鮮明に蘇る
しかし あの頃の君は もう此処には居ない
あるのは 君が残してくれた 温もりと 香りだけだ
She is my wife...


MOのscheduled event行ったら何故かイベントが消失しておりました。大規模サーバークラッシュ。クラッシュするのはゲートだけでいいですよ、ウィザーズさん。

現在四番隊が急いで救護に向かっておるそうですが、復帰のめどはまだ立っていないようで。

いぜっとは64人イベントにエントリーしていたようだが、もちろんそれも《取り消し/Cancel(RTR)》。
彼はこのイベントを大層楽しみにしておったそうなので「遺憾の極みである」とのコメントを残している。
特にエントリに際し投入したGTC3パックと8tixがいつ還ってくるのか、というかそもそも還ってくるのかについてやきもきしている模様。

最近GTC負け散らかしてたし、これはFNMでリアルマジックでもやってろというお告げに違いない。

追記:16:00現在ログイン可能に。失効したエントリ分のパックとチケットはちゃんと返還されておりました。
・ミスターゲートクラッシュとは?

マジックのエキスパンションにはドラフトにおいてあまりにカードパワーが低く、メインデッキはおろかサイド後の使用すら考慮されないカードが存在する。(例:《都の芽吹き/Urban Burgeoning(RTR)》、《火口化/Craterize(M13)》など)

当然これらのカードはピックされずに卓をグルグル回るので、ドラフト中頻繁に目にすることになる。14手目の《火口化/Craterize(M13)》を見て「ああ、またこれか」という感想を抱いた人は数多くいるだろう。

つまりドラフターにとってはおなじみのカード群なわけだが、その中でも最弱のものを筆者の独断により決定。
そして一種の敬意をこめて「ミスター」という呼称を与えることにした。

ちなみにこの企画だが別にゲートクラッシュに限ったことではなく、同様にミスターミラディンやミスターアヴァシンといったものも当然存在する。

それではランキング形式でミスターゲートクラッシュ候補を紹介していこう。

<ルール>
・コモンであること。アンコモン以上にも残念カードは存在するが、ピック中に目にする頻度が段違いなので対象外。

・とにかく弱いこと。


第5位:《ギルド嘲笑いの護法印/Guildscorn Ward(GTC)》

カード一枚使って得られる効果と言えば限定的なプロテクションのみ(嘲笑)。しかもオーラなので脆い。いくら多色環境とはいえこれはあんまりだろう。
対戦相手が《ウォジェクの矛槍兵/Wojek Halberdiers(GTC)》をデッキに6枚ぐらい入れてたとしても使うかは怪しい。

しかしながらマナコストの軽さ、極めて限定的ではあるがファッティにつければ状況によってはゲームに勝ちうるポテンシャルを持つため5位とさせてもらった。


第4位:《剃刀式鞭/Razortip Whip(GTC)》

4位にはアーティファクト界の大物、剃刀式鞭がランクイン。
2マナを使って場に出した後やることと言えば対戦相手に毎ターン1点のダメージを与えるのみ。しかも起動の度にマナを要求してくるオマケ付きだ。
対戦相手がオルゾフやディミーアでゲームが長引きそうならサイド後入れてもいいという気にさせてくれるかもしれないが気のせいだろう。

とはいえ一応一枚でゲームに勝つ可能性があるため第4位とさせてもらった。

第3位:《散乱する電弧/Scatter Arc(GTC)》

一見使用に耐えうるように見えるが全くそんなことはないカード。
この除去が弱い上にクリーチャーが強い環境でのんきに4マナも構えてエンドしてたらすぐに殴り殺されること間違いナシ。
対戦相手が《無慈悲な追い立て/Merciless Eviction(GTC)》を3枚デッキに入れて使っているとかいう場合でもなければデッキに入る事はない。

はっきり言って酷いカードだが、それでも限定的ではあるがアドバンテージを取る可能性があるため3位となった。

第2位:《捕食者の関係/Predator’s Rapport(GTC)》

3マナ払ってやることと言えばライフゲイン。以上。
しかもクリーチャーを用意する必要がある上に対象を取るため立ち消えのリスクすらあるという残念っぷり。
これまで数多くのライフを得るだけのカードがドラフトプレイヤーの前を通過していったが、そのライフゲイン界の中でもかなりの大物だ。
例え超速ボロス相手でもデッキに入ることは断じてありえない。おとなしく基本地形を入れてマナスクリューのリスクを下げよう。

ありとあらゆるデッキ相手にまずデッキに入ることのないカードであり、そのカードパワーの低さは他の追随を許さないかと思われたが、惜しくもミスターゲートクラッシュには至らなかった。その理由はミスターゲートクラッシュを見ていただければわかる。

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ここまで屈指のカードパワー(勿論低いという意味でだ)を誇るカード達がノミネートされてきた。

しかしそれらを遥かに上回る超大物がこのゲートクラッシュには存在したのである・・・。

それでは発表しよう。



ミスターゲートクラッシュ:《構造崩壊/Structural Collapse(GTC)》

このカードはヤバい。何がヤバいってまず書いてあることが酷い。

相手はアーティファクトと土地一個を失う。

以上。
しかも、しかもだ。

なんと選ぶのは対戦相手である。

これをヤバいと言わずして何をヤバいと言えるだろうか。

さらにこのカードの右上に書いてある数字を見てみよう。5Rとある。
このマジック・ザ・ギャザリングというゲームは右上に書いてある数字やマナシンボルが多いほど強力な効果をもつという原則があるが、この構造崩壊はまさにマジックの構造を崩壊しにかかっているとは言えないだろうか?

1ターンに土地を1枚休むことなく置き続けたとしても、このカードを使えるのは6ターン目ということになる。そんな段階で土地一個とアーティファクト一個を失わせて一体何をしようというのか?
この環境では下手したらアーティファクトを相手がコントロールしていない可能性だって十分にある。

たとえアーティファクト山盛りなミラディンブロックでさえ使用をためらわれるこのカードは一言の文句のつけようもない、まごうこと無きミスターゲートクラッシュだ。
君がゲートクラッシュのドラフトをし続ける限り、14手目のこいつを見て「またお前か」と心の中で口にすることになるだろう。
この環境は速いという評価がされているようですが、最近はそうでもないなと思えてきたり。
というのもドラフト最終戦でディミーアと当たることが増えてきたので。

GTCのアーキタイプはおおまかに言えば5つあります。
もちろんボロス、オルゾフ、ディミーア、シミック、グルールの5つです。

これらを速度順で並べると

ボロス=シミック>グルール>ディミーア=オルゾフ

の順番になると思います。

たまに遅いボロスや速いオルゾフなんてのもありますが、おおまかな認識としてこれは共通しているはず。

環境初期はボロスの注目度が高かったのでスピードで劣る他ギルドはボロスに勝つためのピックを考えていたように思えます。

最近になってその対ボロス戦略も確立されてきました。
オルゾフは《従順なスラル/Dutiful Thrull(GTC)》や《強打/Smite(GTC)》で場を固めて強請って勝つ、ディミーアは《肉貪り/Devour Flesh(GTC)》や《死の接近/Death’s Approach(GTC)》で初動を挫いていくといった具合に。
いずれも安く拾えるカードが多いのが特徴です。

本題なんですがこれらの遅いデッキが増えてくるとマリガン基準も変化していくのではないかということに関して。

速攻ボロスには軽い除去やブロッカーのないハンドをキープすることは大きなリスクになりますが、逆に愚直に攻めるクリーチャーを裁くことの得意なオルゾフ相手には重いパワーカードを叩きつけていったほうが有効です。
ディミーアの肉貪り対策で本来ならば重くて使いたくない《騎士の見張り/Knight Watch(GTC)》をボロスが積極的に使うというような変化も見られています。

今までボロスには初動3tできない初手はマリガンという風に反射的にマリガンしていましたが、ボロス側がデッキ構造を変化させているとしたらその判断は必ずしも正しく無いことになります。

要するに相手によってマリガン基準が変化するという割と当たり前のことなんですが、この環境は他の環境に比べてアーキタイプ毎の速度差が大きいと感じるのでマリガン基準が難しいなあと思っている今日この頃です。
開始時間固定の大型ドラフトイベントに初挑戦。
シールドばっかだったから敬遠していましたが、ドラフトもあると知り参加してみました。

参加費もプロダクトに加え8tixを要求するのでやや敷居が高いのにも関わらず参加者が大量にいて驚き。皆ゼガーナのアバター欲しいのかな?

二回出て結果は3没と1没でした。

一度目はシミックをドラフト。最近シミックパーツを遅めの手順で見ることが多く安く感じていたので決め打ち気味に。

雲ヒレ3枚、実験体1枚から始まるマナカーブ完璧な構成。
魔除け二枚でオーラにも屈しない素晴らしい出来だっただけに事故×2で3-0できなかったのは悔やまれる。
ダブマリ後にシュラバ⇒雲ヒレの順番で引いてちゃ勝てんよねw

二度目は特筆すべき点もない普通のオルゾフ。
相性の悪いディミーアをいきなり踏んでしまったので仕方ない。

それにしてもかかる賞品が大きいと流れるカードも一味違いますね。
《踏み鳴らされる地/Stomping Ground(GTC)》が流れてくるのは流石。
8tixの投資を無駄にはしないという思いが伝わってきます。私も重要人物のペット取って流したんですが投資分回収できなかったのは無念。

悔いの残る結果だったので合間に8-4やったらシミックで3-0できました。
長期的に見れば収まるところに収まるものだ。
MOにてドラフトをやっておるのですが資産が減少しています。

勝率自体はRTRの頃とさして変わってないとは思うんだけど、RTRと比べると10tix越えの神話が少ないのがリミテ専には辛い。
単に《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》を一枚も引けていないのが原因のような気もするけど。

今のレアの取引レートからするとパックの相場はRTR以下になってるはずなんだけど、そうもいかないのがマジックですね。
MOのパックの値段には中身の期待値にリミテッドをプレイするための料金が+されるのでしばらくは3tixを維持するのかな。3ヵ月後の値段は果たしてどうなってることやら。

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